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我が子の「抜毛症」に親が気づくための4つのヒント

早期発見・早期治療に繋げるには?

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2023.12.4

抜毛症は、「髪を抜く」という自分でも正常だとは思えない行為がやめられないため、ひとりで苦しんでしまうことも多い病だ。では、親側はどうしたら我が子のSOSに気づくことができるのだろうか。

執筆:古川 諭香 Yuka Furukawa

我が子の「抜毛症」を早期発見するためのヒント4選

抜毛症は家族のいないところで、こっそり行われることも多い。髪を抜き続けてしまうことに恥ずかしさを感じたり、親に注意されても止められない歯がゆさを感じたりするからだ。

そのため、親が我が子の抜毛症に気づくことは難しい。私自身、親に「抜いちゃダメ」や「なんで抜くの!?」と怒られるたび、髪を抜くことを止められない自分が恥ずかしく思え、自室でこっそり抜毛していた。

一体、どうしたら早期に我が子の抜毛症に気づき、治療に繋げることができるだろうか。今回は抜毛症当事者として、子どもの抜毛症に気づくヒントを紹介したい。

①ゴミ箱に捨てられている毛をチェックする

私の場合は、抜毛症の初期にはゴミ箱に抜いた髪を普通に捨てていた。その頃は髪を抜くのがやめられないと自覚する前。なんとなく、髪を抜きたくなる日が多いなという感じだった。

今振り返れば、この段階で自分の症状を知り、カウンセラーなどの適切なサポートを受けられていれば、今より早く抜毛症が改善に向かったのではないかと思う。

だから、我が子がゴミ箱に毛を捨てることが多くなってきた時には、頻度や大まかな本数(前回と比較した毛量の増減)をチェックしてほしい。その際、大切なのは髪を抜いていることを怒らないこと。「なにか、悩んでることある?」など、心のうちを話やすい声掛けをしてほしいと思う。

②「なぜこんなところに…?」と思う場所に毛が捨てられていないかチェック

抜毛症当事者の中には、髪を抜いていることを家族に知られたくなくてゴミ箱に髪の毛を捨てられない人もいる。私自身が、そうだった。親から注意を受けるため、次第にソファーと壁の隙間やトイレの汚物入れに捨てたり、普通の抜け毛と混ざればいいと思い、そのまま数本フローリングに捨てたりしていた。

だから、「なぜ、こんなところに抜け毛が多くあるのか」と不思議に思った時も、我が子の抜毛症に気づくヒントになると思う。

③無意識のうちに手が髪に伸びる回数が多くないか

抜毛症が発症すると、本人の意思とは関係なく、無意識のうちに手が髪に伸びてしまう。私の場合はテレビを見ている時やスマホを触っている時などに、髪を触ることが多かった。そして、親の前だと、髪が手に触れた後で「あ、触っちゃだめだ」とストップをかけることが多々あった。

だから、我が子が行う何気ない行動を見守りつつ、チェックしていくことも抜毛症を早期発見するには重要になると思う。髪に手が伸びる頻度が増えたり、無意識のうちに抜きたい髪を指で探す仕草を目撃したりした時は、家庭環境や学校生活で、何かストレスを感じていないか、ゆっくり優しく尋ねてほしい。

④髪以外の毛も薄くなっていないか

私の場合は髪だけを抜く抜毛症だが、当事者の中には髪以外の体毛を抜く人もいる。そのため、髪だけでなく、眉毛やまつげなど、他の部位の毛も薄くなっていないかをチェックすると、抜毛症を早期発見できるかもしれない。

陰毛など、第三者から見えにくい部位の抜毛症は見つけにくいものだが、デリケートな部分の毛は人前で抜けないがゆえに、排水溝やゴミ箱に抜け毛が増えるなど、何かしらのサインは感じとれるはず。

「もしかして…」と感じた時はプライバシーを侵害しない程度にチェックをし、本人に尋ねてほしい。

■「抜毛症」は恥ずかしくないと教えるのも親側にできるサポート

自分では欲求に抗えない、抜毛症という病気がある――。それを知るだけでも、抜毛症当事者の心は楽になることがある。実際、私も髪を抜かずにいられない自分を異常だと思い、学生時代は苦しかったが、大人になり、抜毛症という病気があることを知り、安堵した。自分がおかしいわけではなかったと思えたからだ。

こうした情報は、子どもだけでは得られないこともある。だから、我が子に抜毛症が疑われる場合は、親側が抜毛症という病気があること、髪を抜いてしまうのは恥ずかしい行為ではないことを伝え、子どもと一緒に望ましい治療法を考えていけたら、と思う。

特にカウンセリングなどの専門医を頼る治療は子どもだけでは受けることが難しいからこそ、親が我が子の味方となって早期治療ができるよう、サポートしてほしい。

猫の下僕のフリーライター。愛玩動物飼養管理士などの資格を活かしながら大手出版社が運営するウェブメディアにて猫に関する記事を執筆。共著作は『バズにゃん』。書籍レビューや生きづらさに関する記事も執筆しており、自身も生きづらさを感じてきたからこそ、知人と「合同会社Break Room」を設立。生きづらさを抱える人の支援を行っている。

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