中学生で成長が止まって“子ども体型”の大人になった~周囲から羨ましがられる「細身」「小柄」に悩んで…

白いレースのワンピースを着て、海辺を歩く女性。

148cmの子ども体型な大人になった

夕日を背景に山の頂上で座って景色を眺める女性。

かかりつけ病院で同じ心疾患の子を見ていると、小柄であることが多いと感じる。私の場合も、そうだ。身長は148cmと小さく、体重は40kgに満たない。まるで、小学生のような体型をしている。

周囲に悪気がないのは、分かっている。だが、「小柄」だと言われると、どうしても持病があるという事実を痛感して、悲しくなる。なぜなら、私が小柄で細身なのには、先天性心疾患であることが関係しているからだ。

先天性心疾患児の中には、低身長など発育に影響が現れる子が存在するといわれている。私は小中学生の頃、身長があまり伸びず、ホルモン剤の注射を検討したことがあった。

結局、低身長には当てはまらないギリギリの数値まで身長が伸びたため、ホルモン治療は受けなかったが、身長の伸びは悪く、子ども体型となってしまった。

だから、私にとって「小柄」という言葉は褒め言葉には聞こえず、持病があることを再確認させるものであるため、言われると苦しい。

体質的に太れない「細身」への理解も広まってほしい

夕日を背景に咲く赤いポピーの花畑。

私の体型は、中学生くらいから変わっていない。友達や知人は、よく「華奢で羨ましい」と言ったり、「細すぎるけど、ちゃんと食べてる?」と心配したりする。そのたびに、私は自分の見た目が周りに溶け込めないものなのだと感じて、気持ちが沈む。

幼少期にミルクの飲みが悪く、食も細かったことから細身となったことにも、私は強いコンプレックスがある。細身であることも、私にとっては持病があることを再確認させる要素だからだ。

子ども体型であるからか、一人前の食事を食べきれないことが多々あり、お店の人に申し訳なくなる。「ガリガリすぎて骨みたい(笑)」や「もう少し太ったほうがいいよ」と言われるたび、太りたくても体質的に太れないのだと言いたい気持ちを抑えて、「そうだよね」と愛想笑いする自分も嫌だ。

近年は、グラマーな人が「プラスサイズ」と呼ばれ、前向きな活動をするようになってきている反面、逆に太りたくても体質的に太れない人や細身の人への風当たりが強くなっているように感じる。

自分が心地いいと感じる体型は、人それぞれ違う。一見、羨ましく見えるものでも当人にとっては強いコンプレックスとなっていることも少なくない。だから、相手の身体的特徴には触れず、ありのままの姿を自然に受け入れられる人が増えていってほしい。

大人用マスクがブカブカになる小顔もコンプレックス

白いレースのワンピースを着て、海辺を歩く女性。

私は、顔のサイズにもコンプレックスがある。体つきが小柄であるからか、顔も小さく、マスクは大人用のものだと大きくて隙間ができてしまう。

普段は子ども用のマスクをしているが、どうしても大人用のマスクしか手に入らない時は、耳にかけるゴム紐を結んで短くし、マスクと顔の間に極力、隙間ができないようにしている。

マスクが必須な今のご時世は、大人用のマスクが顔に合わないことから申し訳ない気持ちになることが多い。例えば、美容院などで汚れ防止のために、店側が準備してくれたマスクへの交換を求められた時。

差し出されるのは当然、大人用マスク。けれど、私の場合は大人用だと隙間ができてしまうため、感染症予防ができないのでは…と気になり、「合わないサイズのマスクをさせてしまっている」という気持ちをお店の人に抱かせてしまっているのではないかとも思い、苦しい。

また、市販のパックは、いつもサイズが合わなかったり、旅行中に友人と写真を撮ろうとすると「諭香の隣にいると、顔が大きく見えるから嫌だ(笑)」と冗談まじりで拒絶をされたりするなど、日常生活の中で悲しい思いをすることも多い。

小顔であることは世間一般から「羨ましいこと」や「よいこと」とされているが、私にとっては不便な特徴になっている。そして、小顔至上主義みたいな意識がどこかにあるから、小顔であることの不満を訴えると、自慢をしているのかと誤解されることも多くて、もどかしい。

体型と同じく、顔のサイズも世間一般から見て、「羨ましい」と感じられるほうであると、当事者は誰にも気持ちを言えず、ひとりでコンプレックスと闘わなければならない。他者に「太っている」と伝えるのは失礼だと、みなが認識しているように、グラマー以外の外見的特徴に対しても優しい無視がなされる社会であってほしい。

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ABOUT ME
古川 諭香
猫の下僕のフリーライター。愛玩動物飼養管理士などの資格を活かしながら大手出版社が運営するウェブメディアにて猫に関する記事を執筆。共著作は『バズにゃん』。書籍レビューや生きづらさに関する記事も執筆しており、自身も生きづらさを感じてきたからこそ、知人と「合同会社Break Room」を設立。生きづらさを抱える人の支援を行っている。