ADHDの悩みのひとつに「集中困難」が挙げられます。
「特性だから仕方がない」と割り切っている方も一定数いますが、「何とか改善させたい」とひたむきに努力している人の方が多い印象です。
そこで今回は、集中力が維持できなくなってしまう原因、集中時間を増やす方法などについて解説していきます。
集中力が切れてしまう原因
「疲労」「乱雑な環境」「寝不足」といったように、集中力が切れてしまう要因は多岐にわたるため、自分の現状と照らし合わせつつ対処法を考えるのが重要です。以下では、僕個人にあてはまる「集中力が低下してしまうシーン」を2つ紹介していきますので、参考にしてみてください。
【集中力が低下してしまうシーン】
・飽きたとき
・面倒な現実から逃げたいと思うとき.
飽きたとき
シンプルに飽きてしまった場合、長く集中するのは非常に困難になります。個人的に苦手なのは、興味のない分野のリサーチや、工夫の余地がほとんどないオペレーション業務です。そのため、普段の仕事ではさまざまな工夫を凝らし、自身の集中力をなるべく長く維持させるように努めています。
「面倒な現実」から逃げたいと思うとき
面倒な現実は、具体的には以下のようなシーンのことを指します。
【僕が思う「面倒な現実」の例】
・毎日の仕事(大事なもの)
・接待的な食事や飲み会(退屈なもの)
・勉強や運動といった自己研鑽(将来的に役立つもの、取り組んでいて「楽しい」と感じるもの)
これを見て、「『退屈なもの』以外の3つなら集中力は切れないんじゃない?」と思う方も多いでしょう。自分にとって大事なもの、将来的に役立つもの、取り組んでいて「楽しい」と感じるものならば、すぐに取りかかれるうえにやる気も出やすいと考えるのは当たり前です。しかし、この3つには「やや大変で面倒に感じる」というやっかいな共通点があることに注意が必要です。
正直なところ、僕は大変かつ面倒なことはなるべくしたくないと考える「ものぐさ」な人間です。そのため、ついYouTubeのショート動画を見たり、無駄なネットサーフィンをしたりするなどして、目の前の現実から逃げてしまうことが少なくありません。「やりたい仕事なのに集中できない」「自分の好きな趣味や勉強をしているのにやる気が出ない」と悩んでいる人は、僕と同じ「面倒の呪縛」に縛られている可能性があるといえるでしょう。
集中時間を増やす方法
「休憩を取る」「職場環境を整える」など、人によって「集中力アップ方法」はそれぞれ異なるので、まずは自分に合ったものを見つけることが重要です。以下では、僕が有効だと思う「集中力アップ方法」について解説していきますので、もしよければ試してみてください。
【集中力をアップさせる具体的な方法】
・お腹を空かせる(稼働日)
・ぐっすり寝て好きなように過ごす(休日)
お腹を空かせる(稼働日)
日常生活において、僕は朝食・昼食を取らずに過ごすことが少なくありません。「何も食べないなんて身体に悪いよ」と諭す方も多いですが、食後に襲われる「睡魔」の方がやっかいだと思っているため、朝食抜き・昼食抜きの生活は今後も続けていくだろうと考えています。
朝食抜き・昼食抜きの生活を送るにあたって、非常にやっかいなのが「職場の人との食事」です。特に「上司とのランチミーティング」のようなイベントは基本的に断れないため、なるべく低カロリーなものを注文し、午後に発生し得る睡魔を防ぐようにしています。「もっと食べないの?」と聞かれることも多いですが、「眠くなってしまうので、控えめにしています」などと素直に答えてやり過ごすようにしています。
ぐっすり寝て好きなように過ごす(休日)
個人的に苦手なことですが、「休日は仕事のことを考えない」のも見逃せない方法のひとつです。「瞑想」「散歩」など集中力アップに有効な取り組みを実践しても良いですが、あまり難しく考えず、自分の好きなように過ごすのがベストだと思っています。たとえば、以下のような「チートデー」を作り実践してみると良いでしょう。
【チートデーの内容】
・好きな映画を観る
・普段は我慢しているスイーツを気の済むまで食べる
・スマホを持たずに出かける
・ノープランの「日帰り旅行」をする
・いつもより長く湯船に浸かる
休日に自己研鑽をする方も多いですが、もし集中できないようなら思い切って休むことをおすすめします。まじめで努力家の方なら、週末の2日間休んだところで大きな問題にはならないでしょう。休むことも大事な仕事なので、悩んでいる方はぜひ自分なりのチートデーを計画・実践してみてはいかがでしょうか。
まとめ
集中力を低下させる原因は多岐にわたるほか、いくつかの要素が絡み合っていることも多々あるので、じっくりと時間をかけて探っていくことが重要です。
ただ、ADHDの場合、特性的に改善が難しいケースが多々あります。「主治医と相談して薬の量を増やす」「上司と相談して仕事内容を変える」など、自分以外の人や物の力を借りて解決を図るのも有効なので、気になる方は一度時間を取って考えてみることをおすすめします。