私はADHDと自閉症スペクトラムをもつ30歳です。メモをすることは誰にとっても大切だと思いますが、特に発達障害を持っていると「メモすること」「メモした情報を整理すること」が苦手なひとも多いのではないでしょうか。今回は、普段私が行っているメモ術や情報整理のコツについてお伝えしていきます。
はじめに
私はADHDと自閉症スペクトラムをもつ30歳です。
現在は、ゆめみがちというペンネームでwebライター業や動画編集業の傍ら、地元の魅力発信をしたり、シナリオスクールに通ったり、コンクールに応募したりしています。
メモをすることは誰にとっても大切だと思いますが、特に発達障害を持っていると「メモすること」「メモした情報を整理すること」が苦手なひとも多いのではないでしょうか。
今回は、普段私が行っているメモ術や情報整理のコツについてお伝えしていきます。
とにかくなんでもすぐメモするメモ魔になる

ADHDの人はあちこちに気が散りやすく、忘れやすいと言われています。その対策として、大事な情報はメモをしている人も多いのではないでしょうか。
私は「忘れないように」というよりは、メモをすることで頭の中がごちゃごちゃになってしまうことを防いだり、せっかく浮かんだアイデアを逃さないようにしたりするためにメモをとっています。
おそらく、私は他の人と比べて「メモすること」の範囲が広いです。「仕事中に大事なことを教わったら」みたいな場合だけでなく、何でもメモをします。他の人から見たら「メモする必要あるの?」と言われてしまうようなこともメモします。メモ魔です。
メモをとるときに気を付けていることは、とにかく「すぐ」「その場で」「メモをする」ことです。「後からメモしよう」では「なんだったっけ…」となってしまうことが非常に多く、情報整理の妨げにもなります。
- 仕事中のメモ
- テレビやラジオ、ネットで仕入れた情報
- 思いついたことのメモ
メモの書き方は自分にとってやりやすい方法でいいと思います。箇条書きでも構いません。
特にADHDをもつ発達障害者は「あ」といきなりアイディアが出てきたり気になることがたくさんあると思います。一度思いつくと何かをしている途中でもそのアイデアや、気になることについて考えたくなるのですが、一度脱線するとなかなか戻って来られなくなります。
そういったときには作業を中断しなくて済むように一旦メモに書いて後で考えるようにしています。思いついたことはとにかくメモをすると、注意がずっと逸れることを防ぐことにもなりますよ。
メモを整理整頓する時間を毎日しっかり作る

「メモをとったのはいいけれど、そのメモ自体がどこにあるのかわからない…」となってしまった経験のある方もいるのではないでしょうか。これも発達障害あるあるな気がします。
メモをとったことに安心してしまって、その情報がどこにあるのかわからなくなってしまう。こんな事態を避けるためにも、私は「毎日メモの整理整頓の時間をつくること」を推奨しています。
仕事の一環で教わったことや上司やクライアントから言われたことのメモを整理整頓する、だけではなく「自分自身のメモ自体を整理する時間」をちゃんと設けること。
自分自身のメモ自体の整理整頓となると、私生活などのことも含まれるため、仕事中にすると「そんなこと今しないで」と怒られるかもしれません。私のように、仕事以外のメモも一元管理している人は、お昼休みや家に帰ってからなど、勤務時間外にすることをおすすめします。
意外と時間がかかるので「このメモ整理の時間さえなければ」とついついサボりがちになりますが、私はメモを整理する時間を作らないと、頭がごちゃごちゃしてきてしまいます。
とにかく、1日数分でもいいからやる、それが大事です。
デジタルメモが最強

私のメモの方法は、スマートフォンやパソコンを活用したデジタル一択。なぜなら字が汚くて見にくく、タイピングの方がまだマシだから。
字をきれいに書くことが苦手なのです。本当に壊滅的。小学校の頃、書道の成績は1でした。冬休みは100枚以上半紙を使い特訓をしてもクラスで最下位でした。それくらい字がきったねー!!!!
メモは急いで書くことも多く、手書きだと後から読み返したときに自分でもわからない可能性があります。その上、きれいに書かれていないと見返す気になれません。私のように手書きが苦手な人はどんどんデジタルに頼っちゃいましょう。
他にも、アナログのメモは「無くすから」という理由もあります。書いたものが全部吹っ飛んだ経験が何度もありました。
私はWebライター業や動画編集、シナリオを書くなど普段からパソコンばかり使っているのでデジタルなメモの方がずっと使い勝手が良いです。もちろんパソコンやスマホもぶっ壊れてしまったり紛失してしまったりしてデータが吹っ飛ぶ可能性もありますが、現在はクラウドで、ネット空間にデータのバックアップができる時代。バックアップさえ取っていれば、かなりリスクを減らすことができます。
超シンプルなメモアプリを愛用しています。
近年はさまざまなメモアプリがあります。自分好みにカスタマイズできるものもあって本当に便利です。
色々なアプリを使ってみた感想としては、シンプルなメモが一番ということ。たくさんの機能がついているメモアプリは、意外と工数がかかり、次第にめんどくさくなってしまうんです。使い方もややこしい場合があります。
一度、覚えてしまえば簡単なんですが、メモや情報整理の時にあれこれ機能をいじるのって意外と面倒なんですわ。(笑)
また、懲り性のため、たくさんの機能がついているとあれこれカスタマイズしてしまって逆にごちゃごちゃしてしまいがち。
私が使っているのはアップル製品を使っている人におなじみの「メモ」アプリ。

文字入力と簡単な見出し、表、図挿入くらいしかできませんがそれが良い。Androidの方ならグーグルキープなどが良いでしょうか。
使っているパソコンとスマホが連携できるメモアプリがオススメです。スマホで書いたメモもパソコンで見れて、パソコンで書いたメモもスマホで見れる。いつでもどこでもメモを見られるので超便利です。
議事録のように見出しをつける
さて、ここからは実際にメモした情報を、どう整理整頓していくのかについてです。
まず、その整理の仕方。メモは、とにかく見やすくすることがポイントです。文章は長くならないように、ぱっと見でわかりやすくすることを意識します。
大体は箇条書きで、メモした日付もつけます。後から見返した時に何かと便利です。

議事録のような形式にすると見やすくなります。ちなみに議事録形式は私はめちゃくちゃ苦手!1時間の会議で、綺麗な議事録を作るのに4時間くらいかかります(笑)
前の職場でも議事録でマイナス評価をもらったことがあるので議事録については教えられません。発達障害を持つ方はこの議事録が苦手な人も多いのではないでしょうか。
私が議事録を苦手な理由は「文字ベースで他人が見てもわかるように、その場にいない人にも伝わるように」というテーマがあるから結構時間がかかるのではないかと思っています。
ここは自分がわかるようにメモを整理するだけなので、そこまでガチガチにならなくても、ところどころテキトーでも大丈夫。あくまでも、議事録っぽく!です。
ただ、やっぱり未来の自分が見てもある程度はわかりやすくしていた方が良いです。(議事録を短時間でうまく仕上げる方法は、誰か教えてくれ。)
また、自分の感情と情報を分けること。自分がその時どう思ったかのも、自分にとってのメモでは大切な情報に変わりないのですが、事実と感情がごちゃごちゃになると見にくくなります。
メモ内に、URLリンクを貼りまくる
ネット情報の参考URLなどがある場合も、同じメモ内に必ず貼りましょう。というか、とにかくメモ内にたくさんリンクを貼りましょう。後から「これ、何の情報だったっけ?」となったときに見返すことができます。関連情報は同じ場所に管理しておかないと行方不明になってしまいます。
リンクばっかりを貼りまくるページがあったって良いと思います。
アナログでメモしたときはとにかく、写真を撮りデジタル化

ここまで「デジタルメモ一択だ〜!」と言ってきましたが、それでもアナログでメモするときもありますよね。その場にスマホがないときとか。
それから「こんなの別にメモらなくていい」みたいな空気のときに、ドン!とパソコンを置くのも気がひけるし。スマホでメモっていても「スマホいじっているのでは?」と気を悪くされる方もいそうで…。やっぱりアナログメモも必要なのです。
私の場合、紙に書いた情報はスマホで撮って、デジタル化しています。「改めてテキスト化する」は必要であればします。
タイピングして打ち直すのもめんどくさくて放置した前科がいくつもあるので、とにかくテキストに、アナログメモをそのまま撮影したものを、ぱっ!と貼り付けています。
ちなみにこれは「デジタルじゃないと認めない!」というわけではなく、アナログとデジタルと混在させないことが目的です。
私は発達障害があるので置き場所が分散されればされるほど、どんどんパニックになっていきます。
だから、とにかく置き場所をまとめる。デジタルだと、「メモ」アプリ以外にいろんなメモ機能アプリを使ったとしてもリンク先さえつけておけばそこからぴょん!とワンクリックで飛べるのでまだ良いのですが。デジタルとアナログ間の移動手段はワンクリックでは、難しいものがあります。
普段はアナログメモが主流な人は、デジタルでメモしたものを印刷して、ノートに貼り付けた方が絶対に良いと思います。
頭の中の妄想を整理整頓したいときはiPadで手書き
私は基本的にはカタカタとキーボードを打つことが好きなのですが、汚い字を書く私でも、「手書きの方が良いな」と思うこともあります。
それは複雑な構成を整理整頓するときです。
例えばシナリオの構想を練るとき。実際に話を書き始めるのではなく、構想段階(プロットと読んでいます)では、ぼんやりキャラクターやセリフや設定が混在している状態です。
関係性やストーリーの流れを整理するためにも、ペンを持った手書きが良いのです。

こんなふうに書いていきます。それで意外とスッキリシンプルに描いてみると「え、ありきたり」「しょぼ」「破綻してるんだよなあ(破綻しないためのアイディアも思いつかない)」と気づいて没になる、なんてことが9割ですが(笑)。
自分自身の気持ちを整理するときも手書きがいい時もあります。これも画像の通り、手書きは手書きでも、タブレットでやります。私は「procreate」というイラストを書くアプリでApple Pencilで書いています。
ノートアプリもあるのですが、私は構想を練る時に簡単な図解を書くことも多いのでイラストアプリの方が使い勝手が良いのです。
iPadもApple Pencilも高額なんですがやっぱり超便利です。個人的には、字を書くのが苦手な人たちにとって救世主デバイスだと思います。
学生時代ノートを取るのが汚すぎて勉強に支障が出た私にとって、すぐに綺麗に消せるし、デジタルだから書いた後も文字の大きさとか調節できるので書きやすいんです。
そしてアナログではないからバックアップさえ取れば無くすことはない。Apple Pencilだけは無くさないように頑張ります。
まとめ

情報整理をする、メモをすることは誰でもできるようで結構コツがいると思います。
そして「メモの整理なんて作業だから」と過小評価されている気もするのですが、意外と大切なことです。デバイスやらアプリなども自分に合ったものを使うことも大切です。
個人的には、字がきたないし、ただでさえ誤字が多いので、「アナログメモだけでは今のような生活を送れる気がしないなあ」と思っています。デジタルのこの世界に生まれてよかった…。まだまだ使いこなせていないかもしれませんが。
もちろん、アナログメモの方が性に合っている人はそっちの方が絶対に良いです。大切なことは自分に合った方法を見つけることです。
今も機能性に優れたアナログメモ帳もたくさん登場しているようです!私もさらに良いメモ方法ないのかな〜と日々模索しています。
