感音性難聴という障害をご存知でしょうか。
難聴にはいくつか種類があり、その1つが感音性難聴です。
感音性難聴の症状には個人差がありますが、今回は私が持つ障害特性についてご紹介します。
難聴は耳の神経の障害なので、一見、障害があることが分かりづらいのも特徴です。
今回の記事が難聴という障害の理解の一助になればと思います。
感音性難聴って何?
感音性難聴とは、聴覚障害の中でも難聴の一種です。
難聴には他にも、老人性難聴、騒音性難聴、突発性難聴などがあります。
私は進行性の感音性難聴の当事者ですので、自己紹介も兼ねて感音性難聴についてお話しします。
軽度、中等度、高度、重度とレベル分けされる
「難聴」といっても聞こえのレベルは人それぞれ。その平均聴力レベルによって軽度から重度までレベル分けされています。
私は中学生の頃に初めて軽度難聴と診断されて、現在は中等度まで聞こえが落ちています。中等度と言っても、低音域は正常で、高音域は高度難聴レベルです。
聴力レベルは全体の平均を取るので、結果的に中等度という診断になっています。日常生活に支障があり、会話に対する苦手意識が大きいです。
現代の医療では完治しない
私は遺伝子検査などもしていただいたのですが、原因不明。そして対処法なしとのことでした。
定期的に聴覚検査をするくらいしかできることはなく、検査の結果が悪かったとしてもできることはありません。どのくらいのペースで進行するかもわからないので、非常に残念ですが、なす術なしでただ受け入れることしかできない現状です。
補聴器や人工内耳といった聞こえをサポートする手段はあるので、それに頼って生活をします。
私は両耳とも補聴器を着用しています。補聴器の効果が得られない場合は、手術をして人工内耳にしている人もいます。ちなみに私は手話はできません。
️聞こえるけど、聞き取れない
難聴は音の聞こえが悪くなる障害ですが、感音性難聴の特徴として聞き取りが苦手というものがあります。
聞こえているけど、聞き取れない。
私は自身の障害の説明をするときに、「英語を喋れないのに、英語で話しかけられている感覚」と説明します。
何か言っているのは分かるのですが、単語が聞き取れない。あるいは一部しか聞き取れない状態です。虫食いのような状態で聞こえるため、会話の内容を推測しながら理解しています。
あとは、他の難聴と同じく、シンプルに音が聞こえないという症状もあります。
私の場合は、低音域は正常で高音域に障害があります。ですので、駅の改札やATMなどで鳴っているピッという電子音はほぼ聞こえません。たまーに、偶然聞こえることがあり、「ああ、音が鳴っていたんだな」と気づくくらいです。
補聴器はあくまで聞こえのサポート。完全に聞こえるようになるわけではない。
私は中等度難聴で、補聴器をつけています。ですが、補聴器をつければ問題なく会話できる!音が聞こえる!というわけではありません。
難聴が進行しており、正直補聴器をしていてもさほど変わりがありません。ですが、お守りのような感覚でつけています。
補聴器をつけていても、聞き取れないことは日常茶飯事で何度も聞き返してしまうことがあります。会話自体が苦手で人と接するのがおっくうのなのが正直なところです。
最後に
感音性難聴の一部をご紹介しました。
聞こえのレベルは人それぞれなので、あなたの身の回りに難聴の人がいたら、「どんなサポートができるかな?」と気にかけていただけると幸いです。