前回のコラムでは、フリーランスのWebライターになってからA社とB社で請負ライターを経験したのち、約1年で再び無職に戻った話をした。ブランク期間は精神的に辛い時期だったし、転職活動にも乗り気ではなかった。今回は、私が一度失敗した職種に再び応募した経緯についてお話をしようと思う。
はじめに
前回のコラムでは、フリーランスのWebライターになってからA社とB社で請負ライターを経験したのち、約1年で再び無職に戻った話をした。
その後、ブランク期間を経て今は別の会社(C社)で社員としてWebライターをやらせてもらっている。
ちなみに、過去のコラムでブランク期間について触れたことがある。ブランク期間は精神的に辛い時期だったし、転職活動にも乗り気ではなかった。
今回は、私が一度失敗した職種に再び応募した経緯についてお話をしようと思う。
Webライターを目指す人に限らず、現在仕事をしていない方やブランク期間中の方にもご覧いただければ幸いだ。
ブランク中にしたこと
B社を辞めてから、働くことに自信をなくしてしまった一方で、Webライターとして再起できないかと考える自分もいた。家族からは「今度は一定の収入がある仕事をしてほしい」、「在宅ではなく通勤の仕事の方がいいのではないか」と言われていたが、心の中ではライターを諦めたくない気持ちが確かにあった。
そんなときに、Webライターとして働きたい障害者に対して、企業の求人情報を提供するサービスを行っているNPO法人のサイトを見つけた。ライター登録することでNPO法人側が、障害者を雇用したい企業とWebライターとして働きたい障害者を仲介してくれたり、業務サポートにあたってくれたりするらしい。
ちょうど、ライターの募集を行っている時期だったので私にとってはまさに渡りに船だった。応募することを決めた私は早速、課題文に取り掛かることにした。
最終的に、「参考にしたデータ」「ターゲット層」「意図的に含ませたワード」「読後に読者の気持ちが変わるように意識したこと」などの説明を課題文に付け加えてドキドキしながら応募ボタンを押した。
「文章力はないですが、少しならライティングの知識はありますよ」という精一杯のアピールが功を奏してか、数日後先方から面談のご連絡をいただいた。
面談中の嬉しかった出来事
面談のときNPO法人の担当の方が課題文の件に触れてくれたが、思ってもみなかった言葉やアドバイスだったので、大変恐縮してしまった。
「課題文の提出でここまで詳細に説明をしてこられた方は今までおられなかったので驚きました。プロのライターですね」と。
続けて、「普通はこんなことを言いませんが、もう少し魅力を深掘りすれば課題文がもっと良くなると思います」、とも。
その言葉を聞いて、「こちらが努力したことをきちんと評価してくれてありがたいな」と温かい気持ちが溢れてきた。前職を辞めてしまったことで働くことに不安があったし、もともと文章力には自信を持てなかった。それでも、「A社とB社の経験は無駄じゃなかったんだ」と感じられた。学んだことを活かせてよかった。
私はやっぱりライティングが好きなんだなぁ…。面談後、そんなことをぼんやりと考えていた。
つまずいたけれど自信を得た
転職活動へのやる気が漲ってきたわけではないし、就労への不安は相変わらず大きかったが、この一件で「Webライターを辞めたくない気持ち」だけは強くなった気がする。
また、お褒めの言葉をいただいたことで、今後もWebライターとして活動していける自信にもつながった。
結果的には別のところで働くことになったが、面談で温かい言葉をかけてくれたNPO法人の方には本当に感謝している。自信を無くしたまま諦めてしまっていたら、自分を見つめ直すきっかけにはつながらず、C社へも応募していなかったかもしれない。
私が周囲に引け目を感じていたように、休職中の方や前職を辞めてから仕事が決まっていない方々の中には鬱蒼とした気分で過ごされている方もいらっしゃるかもしれない。
休むことが必要な時期はあると思うけれど、無理のない範囲で動いていってほしい。これまでの人生で得た経験や前職で学んだことなどは、次の仕事に活かせるはずだし、私のように運良く風向きが変わることもあると思うから。
次回は、実際に私が文章を書けるまでにどのようなことをしてきたのかをお伝えしようと思うので、もう少しだけお付き合いいただきたい。