発達障害のひとつに「ADHD」が挙げられます。
「ミスが多い」「頻繁に遅刻をする」「失言が多い」など比較的ネガティブな要素を多く持っており、とりわけビジネスシーンでは「お荷物」のように扱われてしまうことも珍しくありません。
今回は、そんなADHDの診断を受けた私の自己紹介をします。
はじめまして。自己紹介をします。
はじめまして。「ハル」といいます。
現在都内の会社で働いていますが、「クローズド就労」のため、発達障害に関する配慮は受けていません。
私がADHDの診断を受けたのは昨年のことです。私は30代の中盤のいわゆる「ゆとり世代」で、これまで数多くの困難を乗り越えながら生きてきました。
注意されることが多かった、小学生〜大学生まで
私は子どもの頃から忘れ物が多く、両親や先生から「また忘れたの?」とよく注意を受けていました。教科書や宿題、体育で使うジャージやお弁当など、具体例を挙げればキリがありません。
ほかにも、「授業中、ボーッとする」「先生の話が理解できず回答できない」といったことがよくあり、そのたびにこっぴどく叱られていました。
新卒時代に大きな挫折を味わう
私が就職活動をしていたのは、当時世の中に衝撃を与えた「リーマンショック」の傷跡がまだ癒えていない頃です。何十社も受けたのに、内定はゼロなんてことは当たり前で、当時は「このままでは留年してしまう…」と常に焦っている状態でした。
しかし、幸いにも一社から内定をもらい、そこの会社に入ることにしました。しかし、この判断が僕の人生を大きく狂わすことになります。
私が所属したのはいわゆる「事務課」で、仕事の大半は電話対応でした。自社の営業担当やお客さんから電話を受けることになるのですが、聞き取りとメモの2つを同時にすることができません。毎日残ってロープレをしても、ノートに書いてスクリプトを暗記しても、本番ではまったく効果がありませんでした。
このような状況の中、入社してから約1ヶ月後のある日、私は大事なお客さんからの電話でミスをしてしまいます。お客さんは非常に怒っており、私に変わって対応した上司によると、「電話に出たあいつをクビにしないと気が済まない」とさえ言っていたそうです。(真相はわかりませんが…)
そしてついに、入社してから3ヶ月たった後、「この会社を辞めてほしい」と上司から言われ、その場で自主退職の書類にサインをし、晴れて無職になったのです。
営業職も長く続かない
最初の会社をクビになった後は、ひたすら部屋で泣き続ける日々を送りました。
「実家の家族にはどうやって説明すれば…」と思い悩んでおり、なかなか連絡できませんでしたが、意を決して伝えました。幸いにも「そんなことはよくあること」「次の会社でがんばりなさい」と励まされ、そこから引きこもり生活を抜け出し、約3ヶ月間の転職活動を経て2社目の会社に入ることができました。
2社目で行った仕事は「営業」です。主力商品である乳製品(牛乳やヨーグルトなど)を飛び込みで営業し、契約を取るというなかなかハードな仕事です。最初は断られてばかりでしたが、「ここでもクビになったらさすがにヤバいな…」と、常に危機感を持って仕事をした結果、幸いにも「この新人はまあまあ使える」くらいの評価を得ることができました。
しかし、ここでもADHDの特性が悪い方向に出ることが多々ありました。具体的には以下のとおりです。
- 車の運転をすると、たびたび事故を起こす
- 契約書の不備が多発し、事務員の方に迷惑をかける
- 上司から指示を受けてもすぐに忘れてしまう
当時はわかりませんでしたが、いずれもADHDの症状によることで起こるトラブルです。「空間把握能力の欠如」「注意不足」「ワーキングメモリの容量が小さい」といったものは、いずれも社会人にとってマイナスの要素にしかなりません。当時の上司からパワハラを受けるのは日常茶飯事で、いつも「仕事に行きたくないな…」と思い悩んでいました。
一応、3年弱ほど続けることができ、途中「社長賞」と呼ばれる年間MVPも受賞します。しかし、次第に「長く続けられない」「面白味を感じられなくなった」と思うようになり、退社することにしました。
その後も、迷走し続ける
その後、コンビニの経営やスーパーのレジ打ちなどいくつかの仕事を経て、現在の会社に入ることになります。今はWebコンテンツの編集者として、毎日パソコンに向かって文字を打ち続ける毎日を送っています。
こちらについても「注意不足」によるケアレスミスが多発しており、迷惑をかけることが多く、常に居心地が悪い状況です。しかし、幸いにも目立ったパワハラがあるわけではなく、周りにいる人も非常に良い人ばかりなので、なんとか続けられています。(本当に感謝しかありません)
まとめ
今回は簡単な自己紹介をしました。発達障害の方は、仕事をするうえで人より苦労することが少なくありません。
「3年は続けなければいけない」「よその会社で通用しないぞ」などと言われることもあるかもしれませんが、私自身は「決してそんなことはない」と思っています。
「自分に合わない会社・仕事だったら潔く諦めて次に進む」のが、私の軸です。今後も発達障害にまつわる記事を執筆していきますので、気になる方はぜひ読んでみてくださいね。