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家庭内でお互いに不公平感を抱かずに協力していくための工夫。

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2022.7.14

結婚当初はちょっとした行き違いからミスが起きたり、なかなかうまくいかなかった共同生活。今回は、育児や家事のタスクを夫婦間でどうやって分担しているのかについてです。

執筆:とくら じゅん

結婚当初はなかなかうまくいかなかった共同生活。ちょっとした行き違いからミスが起きることも。

喧嘩をするというよりも、なんだか上手くいかないことにどちらかがしょんぼりして、嫌な空気が漂うこともしばしばでした。

しかし、現在では当時よりもかなりお互いのことも分かってきたこともあり、役割分担や意思疎通がスムーズに行われるようになりました。

今回は、たくさんある育児や家事のタスクをどうやって夫婦間で分担しているのか。片方に負担感が偏りすぎたり、伝達ミスで抜けモレが生じたりしないようにしているのか。試行錯誤しながらなんとか改善している我が家の運営方針について少しご紹介します。

①連絡事項はできる限りLINEでテキストに残す


1つ目は「連絡事項はできる限りLINEでテキストに残す」です。

夫と暮らし始めた当時は「これをお願いしたのにやってない」「○日は×時からの予定だって言ったのに!」というすれ違いが頻発していました。

口頭で伝えた連絡事項をうっかり忘れてしまうことは圧倒的に私が多かったのですが、夫が覚えていないときにも「エビデンスは?」などと言われてしまう事態も発生していたので、割とすぐに「テキストで残そう」ということになりました。

最初は「私がメモを取れば良い」、と考えて机の上にメモ帳を用意していたのですが、それだと相手に伝えたかどうかが形として残りません。

連絡事項はテキストで残す取り組みの良かった点は、片方が何か作業をしているときでも後でゆっくり確認できるところです。

テレビを見ているとき、家事をしているときなどに話しかけられても聞き流してしまうことがありますが、連絡事項をLINEで送るようにすれば後で確認してもらえます。また、相手にメモを取らせる手間も省けるため、これはとても良い方法でした。

いまだに言った言わないでもめることはありますが、この取り組みを始める前より確実にその頻度は少なくなっています。

②スケジュールは常に共有する


2つ目は「スケジュールは常に共有する」ことです。

以前も書いたことがありますが、私にとって最も負担感が強かった家庭内のタスクはスケジュール管理でした。

第1子の誕生により、保育園や予防接種、通院など不定期のタスクがガンガン入ってくることになりました。

当初は育休の流れで私が全て管理していましたが、これが大失敗。

例えば、子どもの予防接種は指定の期間を過ぎてしまうと自費で接種することになるのですが、その場合は1本数千~数万円と結構なお値段になります。スケジュール通りに予防接種を受けることができれば無料なのに…。

予防接種の一覧表と母子手帳を見比べて中長期の予定を管理する難しさから半分ほど無料で受けられる時期を逃し、かなりの出費となってしまいました。

第1子のときの失敗から、第2子出産後はすぐに予防接種のスケジュール表を夫と共有することにしました。

また、保育園のお知らせは必ず読むように伝えて、イベントの日程を二人とも知っている状態にしました。

そして、できるだけ子どもの通院は夫のタスクにしてもらっています。

夫が担当となることで、子どもたちの通院は強制的に夫の予定に入ることになりました。忘れっぽい私が子どもたちの予定全てを管理する状況にならないようにしたのです。

③できるところはお互いに協力する


最後は「できるところはお互いに協力する」です。

昨年、二人とも在宅勤務になったことで現在住んでいるアパートが手狭になり、家を購入することになりました。

家を建てるというのは本当に大変なことです。

多くの打ち合わせ、手続き、お金の管理や調整が発生します。

「これは妻向きのタスクではない」とすぐに判断した夫が進んで担当者になってくれて、家の購入に関しては夫が全体の管理をしてくれています。

しかし、銀行への訪問や引っ越し業者の手配、各所の値切り交渉など私の方が上手くいきそうな場面については私が担当することになりました。

主な担当を決めたものに関しても、できる部分は協力してなるべくお互いに負担感が偏らないように努めています。

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、これがかなり重要なのです。

「相手が担当した領域については一切協力しない」となると、どうしても「暇ならやってくれれば良いのに」「これは苦手なんだよな…」という気持ちが湧いてきますよね。

例にあげた家の購入のように大きなプロジェクトではない、生活の中の小さなことでもなるべく相手の苦手を自分が請け負うことにしています。

例えば、主な買い出しは私がネットスーパーですることになっていますが、急に「洗剤がない!」「牛乳が無い!」となった場合には夫が自転車で買い出しに行く、というようなことです。

私は自転車に乗れませんが、自転車で買い物をしてきてくれる夫にはとても助けられています。

非常に小さなことですが、こういった一つ一つの積み重ねが、お互いに不公平感を抱かないためには大切なことなのかもしれません。

まとめ

上で書いた3つの工夫は全て、家庭内の状況をお互いに把握し、なるべくミスを起こさず、ミスがあったとしてもリカバリーできるようにするための取り組みです。

家庭内で何かミスが発生しても、完全にどちらかの責任だと決めつけない状態にしておくことで、お互いに心の負担が減っているように感じます。

家の中のことは全て自分事であり、相手のことでもあるはずです。

お互いに家庭運営に対して責任感を持つことで、責任の偏りが無くなり、不思議と相手への理解も高まり、年々「チームとくら」という雰囲気が強くなっています。

こうした工夫は家族を一つのチームとして育てていくプロセスなのかもしれません。

1991年生まれ。下町暮らしのフリーライター・イラストレーター。出産後ADHDの診断を受ける。様々な立場の生きづらさを考えていきたい人。

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