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コミュ障なのでファンレターを書いた!1人でコミティアに初参加した話

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2023.3.17

こんにちは、城崎ミトです。私はうつ病を発症した末に発達障害(ADHD、ASD)と診断されました。

発達障害のせいなのか、元来の性格なのか、私は人と話すことが何よりも苦手です。

そこでコミュ障なりに行動した、1つのお話をしたいと思います。

執筆:城崎ミト

創作者のお祭り、コミティアは私の聖地

私の趣味は一次創作(原作を持たない創作物、オリジナル作品の創作)です。自分でイラスト、小説、さらにグッズやフリーゲームを制作するほどこじらせております。そんな自分には憧れのイベント、コミティアに参加することが大きな目標になっていました。

コミティアとは、公式サイトの説明によると以下の通りです。

コミティアとはプロ・アマを問わないマンガ描きたちが自主出版した本を発表・販売する展示即売会です。枠にはまらない自由で新鮮な個性を持つ作家が腕を試す自己表現の舞台であり、既製品に飽き足らない読者にとってまだ見ぬ、そして求めていたマンガを発見できる宝探しの山でもあります。

引用元:COMITIA

つまり自分で作った作品(マンガ、小説、グッズなど)を、商品として売り出すことができるイベントです。コミケとの大きな違いは、あくまでも自分が作ったオリジナル作品のみ取り扱える点です。

逆を言えば、その1人1人の作家さんのオンリーワンの作品に巡り合える場所。私にとってはもはや聖地なのです。

コミュ障でもイベントに参加したい!フォロワーさんに会いたい!

時は2022年、残暑が続く頃。Twitterのフォロワーさんが販売側としてコミティアに参加すると聞き、これは行かなければならないという謎の使命感を感じました。「出店はできなくても、購入者側として行くのも楽しそう」とワクワクする私。

しかしここで自分がコミュ障だったことに気づきます。

当時は狭い世間で決まった人と接して過ごしていた私は、何故か自分が人間不信であることを忘れていました。さらに大人数がいる空間を掻き分けて、顔の知らない方に会いに行くのです。想像するだけで冷や汗をかきます。

フォロワーさんの応援をしたいし、本やグッズも欲しい。でも言葉を上手く伝えられず、不審に思われたらどうしよう。そもそも体力はもつのかな?欲求と不安に板挟みになりました。

懸念点は対策して臨めば大丈夫……なはず

悩みに悩んだ末に、私はコミティアに行くことを決意します。同時に計画を立てて臨むことにしました。私がイベントに参加する時に起きる懸念点は以下の3つです。

①体力がなく、人混みに入ると具合が悪くなる
②初めての所ではパニックになりやすい
③人と話すのがすごく苦手

それぞれ対策を練っていきます。


ー ①体力がなく、人混みに入ると具合が悪くなる

私はうつ病になってから体力がなく、またすぐ体調を崩してしまう傾向がありました。そのため会場に入ったら1時間以内に目的地を回りきり、素早く退散することを目標にします。

疲れきる前に帰宅すれば、余計なダメージをくらいません。さらに早い時間に帰れば、帰り道は比較的空いています。せっかく行くのにもったいないとも思いましたが、参加することに意味があるのだと割り切りました。


ー ②初めての所ではパニックになりやすい

人が多い、広い、初めて行く場所。この3点セットは私をパニックにさせる最強のコラボレーションです。

今回のコミティア参加にはそれらが全てそろっておりました。交通アクセスを事前に調べ、飲み物や軽食も用意。さらに会場内で回るルートも決めてから臨みました。

結果は案の定パニックになりました。動悸・めまい・過呼吸のトリプルコンボです。

会場内では何度か壁の方に避難し、水分補給をしながら呼吸を整えることを繰り返しました。「何の修行をしてるんだ?」と自分でも不思議になります。


ー ③人と話すのがすごく苦手

これが1番の問題。私は人と話すのがとても苦手なのです。特に緊張すると頭が真っ白になり、何も言葉が出なくなります。せっかくフォロワーさんにお会いしても、自分の気持ちを声にすることができないだろうと考えました。

そして思い至ったのは「話す必要がないようにすればいい」ということでした。話すことができなければ、別の形で伝えれば良いのです。今回は事前にファンレターを書いて渡すことにしました。

当日は商品を購入した後にファンレターを渡し、すぐにその場を離れます。

相手に「(SNSで)繋がりのある人ですか?」とたずねられたら、「そうです!」と答えてすぐ退散しました。きっと不審者に見えたかもしれません。

次は自分が出店する側へ

イベントに参加後は予想通りしばらく寝込みました。

「あ〜絶対不審に思われた。ドン引きされた」
「なんで上手くコミュニケーションをとれないんだろう」

上記のような思考に陥り、1週間くらいは自己嫌悪に苛まれます。しかしフォロワーさんは優しい方ばかりで、喜んでくださったり今も仲良くしていただいたりしています。心の底ではどう思われているのか不安はありましたが、寛大な対応にかなり救われました。

そしてコミティアに初参加したことで、自分に少し自信がつきました。実は半年後の2023年2月のコミティアに出店側として参加したので、その話はまた今度の機会に書きたいと思います。

「コミュ障でもちょっと頑張ってみよう」と思える

人と話すことが苦手だと、人が大勢いるイベントに行くのは尻込みしがちです。しかし「自分が挑戦したい!」とちょっと勇気を出して行くと、案外上手くいくことも。

「人と接するのが苦手だから」
「こんな病気があるから」

そんな先入観をもって自ら視野を狭めてしまうのは、とてももったいないことだと思います。たとえ失敗しても大丈夫。その分経験値がアップしたことは間違いありません。

みなさんもちょっと勇気がでなくて挑戦できていないこと、ありませんか?

ライターと図書館パートを兼業しているクリエイター。正社員になり1年目でうつ病を発症。休職や転職を繰り返した末に発達障害であることを知る。趣味は一次創作。イラスト、文章、動画、BGM、フリーゲームなど作れるものは何でも気合いで作る。

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