2024年、全盲の私が健康のために立てた小さな目標
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2024.1.13
新しい年の始まり。皆さんは何か、目標を立てられていますか?私はというと、一応それらしいものを立ててみようとはするものの、最終的には面倒になって「目標なんて考えずに身軽に気楽にいこう」とのんびり過ごすことにする。これがお決まりのパターン。今年は、ちょっと真剣に考えてみました。ここで発表しちゃいます!
執筆:山田 菜深子
新しい年の始まり。皆さんは何か、目標を立てられていますか?
私はというと、一応それらしいものを立ててみようとはするものの、最終的には面倒になって「目標なんて考えずに身軽に気楽にいこう」とのんびり過ごすことにする。これがお決まりのパターン。
でも今年は、ちょっと真剣に考えてみました。ここで発表しちゃいます!
やっぱり健康が一番
さて、何を目標にしようか。頭をひねり始めて、まず浮かんだのは「健康」というワードでした。
実はこのワード、最近私の頭の中をことあるごとに駆け巡っているんです。それはなぜか。去年の夏、夫が突然入院したからです。
命にかかわるような状況ではなく、約2週間で退院できたので胸をなでおろしたのですが、これは私たち夫婦にとって衝撃的な事件でした。生き方や考え方が大きく揺さぶられました。
「やっぱり健康が一番やで」としみじみつぶやく夫。ここ数年はかなりのインドア派だった彼ですが、これを機に積極的に外に出るようにしようと決めたのだそうです。
健康にはある程度自信のあった私も、夫のつぶやきを自分のこととしてかみしめました。秋に受けた健康診断で血圧を測ってみたところ、びっくりするような数字をたたき出してしまったからです。生活習慣を見直さなければと痛感したのでした。
自然はパワーの源
そこで去年10月、2人で始めたことがあります。ウォーキングです。
2人とも視覚障害者なのでそれぞれのヘルパーさんも一緒に、ワイワイしながら公園などに出かけています。これがとっても楽しい。
適度に体を動かさなければいけない、というのはわかっていたのですが、私はこれまでサボりがちでした。困ったことに運動が好きじゃない、というか嫌いなもので。
自宅でスクワットなどやってみようとしても、なかなか続きません。時々ジムに通ってはいるのですが、あまり積極的になれない自分がいました。
でもウォーキングなら、ストレスなくやっていける気がするんです。
というのも、公園などを歩くことには、運動嫌いの私を惹きつける大きな魅力がある。それは、自然が与えてくれる心地よい刺激です。
季節の花々も、鳥たちも、水も風も太陽も、みんなエネルギッシュ。それらに触れていると、子どものように走り回りたくなる。パワーが湧いてきます。
ベンチに座って一休みしたり昼食をとったりするのも、幸せなひと時。
家の中でぼーっとするのも大好きだけど、自然の中でぼーっとするのはもっと有意義に感じられる。家の中で食べるおにぎりも大好きだけど、自然の中で食べるおにぎりはさらに美味しく感じられる。また来よう、と思えます。
ポイントもたまって一石三鳥
そしてもう1つ、モチベーションを上げてくれる重要なものがあるんです。それは、歩くことでポイントがたまるアプリ。日本人はポイントが好きだといわれますが、私も例外ではなく、ポイントと聞けば頑張っちゃいます。
私の利用しているアプリは、1日5000歩以上歩けば次の日にくじ引きができるというもの。これのおかげで、家から1歩も出ない日でも意識して歩くようになりました。天気予報でも見るような感覚で、歩数計をばっちりチェックする日々です。
ウォーキングに出かけたときは、5000歩なんてすぐにクリアしてしまいます。「やった、今日はもう1万歩超えてるよ」などとみんなで盛り上がりながら、1歩1歩踏み出しています。
歩けば健康につながり、自然を味わうことができ、ポイントもたまる。一石三鳥といったところでしょうか。これからも、楽しみながら続けていこうと思っています。
小さな目標ですが
ということで2024年、私の目標は、「たくさん歩いて元気もりもり」です。1日5000歩は歩きます!
今年はよく行く場所だけではなく、行ったことのない場所にもしっかり足を延ばしていくつもりです。新しい世界を身に行って、まだ触ったことのないもの、食べたことのないものにどんどん出会いたい。いや、出会います!
こんな私ですが、本年もどうぞよろしくお願いいたします。皆様にとっても、笑顔あふれる幸せな年でありますように。