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てんかん障害を抱える私が、体調管理をする上で気をつけている4つのこと

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2023.8.1

私はこれまでてんかん発作を減らすために、試行錯誤を繰り返してきました。そのおかげもあってか、30代を過ぎた頃からてんかん障害は部分寛解に至っています。今回はてんかん障害を抱える私が、体調管理をする上で気を付けていることの一部を簡単にご紹介します。

執筆:小泉 将史

私は22歳のときにてんかんと診断されました。てんかんとは、突然意識を失って反応が無くなるなどの「てんかん発作」を繰り返す病気のことです。

これまで、私はてんかん発作を抱えながら働くための工夫などについて書いてきました。

これまで、私はてんかん発作を減らすための試行錯誤を繰り返してきました。どういった場合に発作が起きやすく、何をすれば発作が減るのか。生活習慣の見直しを何度も行ってきました。そのおかげもあってか、30代を過ぎた頃からてんかん障害は部分寛解に至っています。

今回はてんかん障害を抱える私が、体調管理をする上で気を付けていることの一部を簡単にご紹介します。

食事について


まずは食事についてです。

一番大切にしていることは朝食をしっかりと食べることです。以前は、朝寝坊をしてしまい、朝食をとれないことがあったのですが、そうした日には午前中の業務中にバテてしまうことがよくありました。

当時の反省もあり、今は朝食の準備にも時間をかけてしっかりと朝食をとるようにしています。

また、食事内容も少しずつ変えてきました。かつてはファストフードが大好きで肉ばかり食べていましたが、ある時期に野菜や魚の重要性について学習したことをきっかけに、野菜や魚も積極的にとるようになりました。

野菜や魚を使ったレシピに挑戦して自分のレパートリーを増やすことで、以前よりも栄養バランスのいい食事ができるようになりました。

私が食事について最も課題としているのは過食を防ぐことです。私は食べる事が大好きなのですが、ストレスが溜まると過食に走る傾向があることを懸念しています。過食を防ぐために、食事の量や時間を決めたり、おやつを食べる日を決めたりと、いくつか自分でルールを作ってそれを守るようにしています。

睡眠について


次に睡眠についてです。

睡眠は翌日のコンディションを左右するので重要です。20代の頃は睡眠時間が6時間になると、意識朦朧となることが多く、発作の頻度が上がったりしました。

ただ、睡眠に関しては、年齢を重ねるごとに自然と早く寝るようになりました。年々、夜更かしが出来なくなっているような気がします。それは良いことだと思います。

8時間睡眠をするために、私は22時に就寝して翌朝6時に起床するようにしています。目覚まし時計を朝6時に設定しているのですが、目覚まし時計が鳴る前に太陽光で自然と起きることが理想です。そのため、朝日が顔に当たるように窓の近くで寝るようにしています。

他にも、午前中の仕事の疲労を午後に持ち込まないための工夫として、昼の休憩時間に20分程度の午睡をするようにしています。

今後、睡眠の改善点として枕の質にこだわったり、寝る前にスマホ等を使用する事を止めてみたりしようと考えています。

運動について


次に運動についてです。

これは、食事や睡眠よりも習慣にすることが容易ではないと感じています。

私は仕事が週休2日制なので、その2日の中で1時間ずつは運動するようにしています。運動が苦手な人は取りかかりにくいことだと思いますし、自分の体力と相談する必要がありますが、「全く運動する習慣がない」という人には30分ほどのウォーキングをおすすめしたいです。ウォーキングなら特別な道具が要りませんし、始めるハードルが低いからです。

運動を習慣化するには自分に言い訳しないようにする必要もあります。天気予報を見て「今日は雨(雪)だから」とか、夏だと「猛暑だから」とか、天候を理由に怠けることは容易です。私はそれを防ぐ為に、晴れの日は外で、悪天候や猛暑の日は体育館で運動を行うようにしています。天候に左右されずにできる運動方法を確保しておくと、継続しやすくなります。

ストレス解消について


最後にストレス解消についてです。

私は一人暮らしをしているので、休日も何かと雑務に追われています。1日休みがあったとしても、8時間の睡眠時間を除いた、残りの16時間をすべて余暇に使えるわけではなく、やるべきことを片付けていくと、余暇に使えるのは数時間程度です。

休日のスケジュールに余裕がなくなってしまうと、頭の中では今日の残り時間のことや明日の予定のことで頭がいっぱいになってしまい、「上手く気分転換やストレス解消ができていないな」と感じる事が多いのが現状です。

「ストレス解消ができていない」と感じるときは、意識的に非日常を感じられる場所に行くようにしています。

たとえば、自炊のために食材や調味料、調理器具の買い物に行くとしても、仕事のある日とはちがうお店に行くようにしています。

また、 1ヶ月に1,2回程度は外食をするようにしています。新しいお店に行ったりすると、自分のレパートリーにはない料理との出会いがありますし、自炊のヒントを得られます。食べる事が好きで自炊は苦にならないのですが、自炊を継続するには多少外食をすることも必要だと考えています。

他にも、工業デザイナーだった父の影響もあり、美術館に行くこともあります。子供の頃、母の勧めでピアノを習っていたので、音楽堂に行くこともあります。美術館や音楽堂は、私にとってリラックスできる場所なのです。

ストレス解消については、まだ課題があると感じています。今後は、休日の過ごし方のルールをより明確にしていきたいと考えています。また、旅行をしたいとも考えています。

まとめ

いかがでしたでしょうか?てんかん障害を抱える私が日常生活で気を付けていることを食事、睡眠、運動、ストレス解消に分けてご紹介しました。

もしかしたら、これらの生活習慣は直接的にてんかん障害とあまり関係がないように見えるかもしれません。ただ、薬のような即効性はないかもしれませんが、私は自分の経験から毎日の生活習慣が自分の健康につながっていると感じています。

世の中にはたくさんの健康法がありますが、どの方法が自分にとって合うのかは実際に試してみないとわかりません。今回は、私が色々と自分の病気や健康法について調べた上で、実際に試してみたものばかりです。その中でも、「自分に合う」と感じた習慣は続けているし、「合わないな」と感じた習慣は続けていません。また、私に合っている健康習慣が、あなたにも合っているとは限りません。

「自分はどんな生活習慣だと健康になれるのか」を知るためにも、いくつかの方法を実際に試してみてはいかがでしょうか。

16歳の時、父の死から原因不明の「てんかん」を発症する。部分寛解後、原因不明の「てんかん性精神病」を発症する。陽性症状で人間関係の構築が困難な状況に、働きづらさを感じている。投薬治療中。精神障害者手帳3級所持。働き方として在宅ワークを模索中。趣味のキーワードは美術館、パン、スイーツ、ウォーキング、読書、トレッキング。

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