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突然来る再燃。SLEを3回再燃させた時の症状と、考えられる原因について。

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2024.1.26

SLEにおいて、活動性が落ち着いている時は健常者のように生活することができますが、体調を崩すと再燃してしまうことも。

わたしはこれまでに3回SLEを再燃しています。

今回は、わたしが再燃した際の病状の推移や、考えられる原因について書いていきます。

執筆:xu

1回目の再燃

一回目の再燃は、2018年の11月です。

突然高熱が出て、不思議なことに平日は熱が出ないのですが、週末になると必ず熱が出るという現象が続いていました。

病院に行っても、総合内科の先生や非常勤の膠原病内科の先生では原因がわからず、週に1度熱が出るといった日々が3週間続きました。


途方に暮れた末、主治医の外来の際に仕事を休んで行き、そこでようやく再燃が怪しいのではないか、ということで血液検査をしてもらうことに。

その頃はもうなんだか意識がふわふわとしていて、お腹が張ったような感覚やめまいでぼんやりしていたことを覚えています。


そして、検査結果上ではCRP(炎症反応)が高く、DNA抗体の値も高いので、SLEの活動性が活発になっているのではないか、ということで入院になりました。
その後撮ったCTでは、腹水がたまっていたとのことです。

入院中は、骨髄から髄液を採る検査やウイルス検査のための血液検査をおこない、結果SLEの再燃という診断を受けました。

この再燃後は体調の変化が著しく、絶望的な気持ちになったことを覚えています。

体力は落ち、脇腹の痛みがとれず、筋力の低下により歩行が困難になりました。

今までできていたことができなくなってしまったこと。こんなにも辛いことはありませんでした。

3週間の入院を経て、ステロイドはマックスの量のまま、わたし自身が精神的に不安定になってしまったため自宅療養に移りました。

これからどうなってしまうのだろう、と暗く長いトンネルの中に立たされた心地だったのを覚えています。

2回目の再燃

2回目の再燃は、2019年の5月です。

退院後、職場に少しずつ復帰してしばらく経った日のこと。

季節の変わり目からか、扁桃腺の腫れや喉の痛みが気になるようになりました。
(思い返せば、1回目の再燃の時も扁桃腺の腫れや喉の痛みを訴えていました)

普通の風邪とのことで、仕事をしながらいつも通りの生活を送っていました。

しかし、突然背中の痛みと吐き気があり、会社を早退した日がありました。

家に帰った時は微熱だったため、すぐにお風呂に入って寝たのですが、熱はどんどん上がる一方でした。

次の日も高熱で起き上がれないほどでしたが、父に協力してもらって病院に行き、腎盂腎炎ではないか、との診断を受けました。


しかし、抗生剤をもらって帰ったものの、何日か服用しても熱が下がりません。

再度受診し、検査結果はカルテが真っ赤。つまり、SLEの再燃ということです。

前回再燃した時と同じように、フェリチンという値が上がっていました。


今回は新しい薬を導入するとのことで、眼科で検査をおこない、「プラケニル」という薬の投与も追加で始まりました。

前回の入院時は相当精神的に荒れていたので、今回は入院期間が短く、早く家に帰してもらったのでほっとしたことを覚えています。


ただ、主治医的には前回・今回の再燃は実はSLE起因ではないのでは……。との見解も述べていました。

SLE発症時は、

・DNA抗体上昇
・白血球の減少

だったのですが、前回・今回の再燃では、
・フェリチン値の増加
・白血球の増加

とやや傾向が違うのです。

新たな膠原病か、あるいは……。


とりあえず、ステロイドで熱が下がったので、きちんとした病名はつきませんでした。

退院後もしばらくは白血球の数値が上がっており、体調が優れない日々が続きました。

今回の再燃は悲観的になるよりも、仕事の退社のタイミングで入院してしまったため、転職活動が上手くいかず大変な時期だったことを覚えています。

3回目の再燃

3回目の再燃は、再就職後しばらく経ってからのことでした。

再就職した職場は、自宅からかなり離れており、通勤に往復3時間と今考えると馬鹿みたいな時間をかけて通勤していました。

事務職なので座って作業することが多いですが、1階と2階に分かれているので、配達が届くたびに1階の倉庫に入れてもらうなど、結構運動が多かったのを覚えています。


また、通勤路も坂道がきつく……。良いリハビリだ、と言い聞かせていましたが、それも事の発端だったのかもしれません。

体調が悪くなり始めたのは、職場での人間関係にストレスを感じ始めていた頃です。

身体の痛みが強くなり、朝起きられない日が多くなり、そして蕁麻疹が出るようになりました。

幸い、仕事量が多くない時期だったので、仕事が片付いたら早退する日々を続けていましたが、ある日また高熱が出て動けなくなりました。

病院に行き、血液検査の結果、SLEの再燃だろうとのことです。


今回は彼の自宅に居候していることもあり、入院にはならずに自宅療養という形になりました。

当時の記録が薄く、記憶もあまりないのですが、やはり誰かがそばで診てくれているというだけでも、安心感は桁違いでした。


今回は免疫抑制剤を増やしての治療になり、現在まで続いています。

それから仕事を辞め、フリーランスになり、今まで再燃せずに生きています。

考えられる再燃の原因

医学的根拠も何もないので、あくまで個人の見解として捉えてください。


3回の再燃の原因として、感染症とストレスが考えられるのかな、と思います。

感染症の裏側には、きっと疲労が隠れているとも考えています。

1回目・2回目の再燃は、激務で不規則な生活が続き、疲労によって免疫力が下がってなにかしらの感染症にかかって、SLEの活動性を誘発させてしまったのではないのでしょうか。

そして、3回目の再燃は疲労とストレスだと考えています。


SLE自体、ストレスが原因と考えられていることから、自分に負荷をかけ続けた結果が再燃だったのではないかと思います。

もう一度言いますが、あくまで個人的な見解のため、あしからず。

まとめ

フリーランスになってからは、自分のペースで働くことができ、疲労やストレスを貯めづらい環境になったためか、小さな病気はあるものの、再燃することなく現在まで生きてこられています。

自分にあった働き方や、ストレスからの逃げ方。わたしもまだ確立しているとは言い切れませんが、自分を労わり、自分軸で生きることが、再燃から遠ざかる一歩なのではないかな、と思います。


自分にあった働き方を選び、自分を大切にして生きる。
その日々の積み重ねが、再燃を防いでいるのかもしれません。


このコラムが、SLEの再燃に悩む方のヒントになれば幸いです。

Text by
xu twitter note homepage

1998年生まれ。17歳の時に全身性エリテマトーデスを発症、22歳の時に線維筋痛症を併発した。高校卒業後は広告代理店でライターとして勤務し、その後フリーのライターとして独立。
趣味はゲームをすること。noteではコラム未満の病気の話やエッセイなどを執筆している。

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