多様性社会における個人的なストレスの受け止め方と対策
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2023.10.31
「ストレス」という言葉を聞くだけで拒絶反応が出る方も多いと思う。私もストレスとは無縁で暮らしたい。今回はHSPでうつ症状のある私がストレスがかかったときにしている対策や考え方をご紹介していこうと思う。
執筆:月尾 いる
はじめに
「ストレス」という言葉を聞くだけで拒絶反応が出る方も多いと思う。私もストレスとは無縁で暮らしたいし、異世界転生した先で複数のイケメン大金持ち石油王から求婚されて、何不自由なく暮らせたらストレスもなく平和なのになぁ…と頻繁に考えているが、自分の人生を終わらす勇気もないので今を生きている。
とはいえ、ストレスに押し潰されるだけの人生もごめんなので、今回はHSPでうつ症状のある私がストレスがかかったときにしている対策や考え方をご紹介していこうと思う。
私はストレスがかかりすぎるとこうなる!
私の場合はストレスがかかりすぎると急に涙が出てきたり、「何もできない人間やからみんなから嫌われるんや」という悲観的な考え方に取り憑かれたりする。
また、食欲に関してはどちらかというと増加する傾向が強く、夜中に食べて体重が増えたこともあった。
ストレスから涙が出るようになったのは大人になってからだ。小学生時代から人前で全く泣かなかったにも関わらず、今は涙を堪えることが難しい。そうなったきっかけは思い出せないが、ストレスから涙腺が壊れてしまったのかもしれない。水道水に例えると、圧力がかかり過ぎて蛇口が破裂するといったイメージだろうか。
また、「何もできない人間やから嫌われる」という言葉で自分を責めてしまうのは、愛着障害とも関連があるかもしれない。「幼少期に否定された経験が少なからず影響している」と医師に言われたことがある。
私がストレスを感じやすいのはこんなとき!
私は昔から、人間関係の悩みが発生するたびに強いストレスを抱えこみやすい。おそらく、自分の基準で他人を評価してしまい、そこからあまりにもズレすぎた人にはイライラしたり恐怖を抱いたりしやすい性質なのだと思う。
他には、1日が終わる時間帯にストレスを感じやすい。特に、疲れているときのお風呂はたまらなくストレスだ。「なぜ、人は毎日風呂に入らねばならないのだろうか」と毎回哲学的思考に取り憑かれるも余計に疲弊してしまう。
けれども、お風呂から上がると気持ちがさっぱりしていることが多いので、今までお風呂に入って後悔したことはない。
ストレス対策①自分の感情をノートに吐き出して客観視する
お風呂に関しては、不要なことを考え過ぎてグズグズしてしまうのが余計なストレスを抱え込む原因になっている。最近では考えるよりも先に行動へ移すように心がけている。
人間関係や自分を責めてしまうことの対策方法は今なお模索中だが、最近ノートに自分の感情を吐き出すとスッキリすることに気づいた。
「それって、いわゆるジャーナリング?」という疑問が聞こえてきそうだが、私の場合は「便所の落書きノート」と名付けたものに書き殴っている。
ジャーナリングは書く瞑想とも呼ばれており、頭に浮かんだことをそのまま書き出すことだ。実際に行っていることは似ているかもしれないが、ジャーナリングという響きにはお洒落なイメージがある。すなわち、本音を書きづらかったり丁寧に書かねばならないと感じたりしてしまう。
つまり、自分のダークな感情はお洒落でも美しくもないので、「ジャーナリング」という言葉と自分の感情の間にギャップが生まれてしまうのだ。
当初は私も意識を高く持ち、「ジャーナリング」と呼んでいたが、あるときイライラが限界に達して汚い字でぐちゃぐちゃに自分の気持ちをノートに書き殴ってしまった。あとから見返すと「なんか公衆便所の落書き並だな…」と自分の感情に引きつつもすごく気持ちがスッキリしていることに気づいた。
大抵の人が公衆便所の落書きを目撃したことがあると思うので、イメージは難しくないだろう。トイレの落書きは公序良俗に反するのでしてはいけないが、自分の感情を吐き出すときはそれくらいのノリでノートに書き殴った方がいいのかもしれない。
自分の感情を素直に出せて客観視できる上に、「あそこまで書いて大丈夫なのか」という目安にもなると思う。誰かに見られることが心配な方は都度、紙を破って捨てればOKだしお金も手間もかからないのでおすすめだ。
ストレス対策②テンションが上がることをしてみる
自分が幸せに感じることやテンションが上がることをするのもいいだろう。私の場合は食べることが好きなので、たまにフラっと1人でカフェに入ることが多い。
最近はハロウィンの時期ということもあり、美味しそうなお菓子を取り寄せてみた。可愛らしい箱にリボンでラッピングされていてテンションが上がり、もったいなくて3日くらい放置してしまったが、その間ずっとワクワクしていた。
ただし、食に関するデメリットは食べすぎると太ってしまうことだ。私もだが、太ることで自己否定感が強くなるタイプは少し注意した方がいいかもしれない。
あとは、対象者が一部に限定されてしまうが、メイクの動画を見たりネット記事を読んだりするのもおすすめだ。いろんなYouTuberやライターの方が素晴らしい動画やコラムをたくさんあげてくれているお陰で、自分にあったメイク方法がわかるし、メイクが上手くいくとテンションも上がる。
まとめると、私のストレス発散方法は下記の通りだ
- 面倒なことは考えるよりも行動する
- 公衆便所の落書きのごとく自分の気持ちをノートに吐き出して客観視する
- 幸せに感じることやテンションが上がることをしてみる
共通していることは「ストレスを感じたときに何かしら行動を起こす」ことかもしれない。
思い返してみると、頭の中だけで考えたりじっとしていたりするだけでは、かえって体調が悪化するケースが多いので、「行動する」というのは重要なのかもしれない。
多様性社会での「ストレス」に対する考え方
誰しもが大抵一度は、死にたいほどストレスがかかったり落ち込んだりするだろう。けれども、大半の人が「生きる」という選択をしている背景には「死への恐怖」が潜んでいるのではないだろうか。
しかし、個人的には生きる理由なんて「死ぬのが怖い」というだけでもいいと考えている。
それに、視点を変えると「死への恐怖」もストレスの一種だろう。「死が怖い」と感じるからこそ生きていけるのならば、ストレスは絶対悪だと言い切れないのかもしれない。
また、ストレスは排除するものではなく上手く付き合っていくものともよく聞くが、この考え方は「多様性を認めよう」という昨今の考え方と共通しているように感じる。ストレスを「嫌い」とか「苦手」といった言葉で排除しようと躍起になるのではなく、「ストレスと上手く接していく方法」を考えた方が結果的にはいろんな人が生きやすくなるのかもしれない。