HSP&うつの私がテキストコミュニケーションで大切にしていること
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2023.12.19
私は現在、完全在宅勤務でWebライターの仕事をしている。業務連絡はメールやチャットでのやりとりが中心だ。今回は、HSPでうつの私が仕事上のテキストコミュニケーションで経験した困りごとや、テキストコミュニケーションをとる上で気をつけていることなどをご紹介しようと思う。
執筆:月尾 いる
はじめに
私は完全在宅勤務でWebライターの仕事をしている。業務連絡はメールやチャットでのやりとりが中心だ。なので、テキストコミュニケーションを大変重視している。
今回は、HSPでうつの私が仕事上のテキストコミュニケーションで経験した困りごとや、テキストコミュニケーションをとる上で気をつけていることなどをご紹介しようと思う。
テキストコミュニケーションとは
テキストコミュニケーションとは、文字通りテキストでのコミュニケーションのことだ。コロナ禍以降はオンライン業務が増えて、チャットやメールで連絡を取る機会が増えた方も多いだろう。
ちなみに、Googleで「テキストコミュニケーション」と入力すると候補に「怖い」と出てくる。
「文字からは声質・口調などの言語情報や仕草・表情などの視覚情報が伝わりにくいため、時に『怒っているのか』、『嫌われているのか』と感じる人が多く、怖いという感情につながる」そうだ。
「私のトリセツかな?」と見直すこと数回。今まで“気にしぃ”の私だけかと思っていたが、案外多くの方がテキストコミュニケーションを怖いと感じているのだと知って少し安心した。
テキストコミュニケーションあるある
以下からは、個人的によく起こるテキストコミュニケーションあるある事例や、私が困ったこと、その対策をご紹介しようと思う。
送られてきた文面にそっけなさを感じてへこむ
上記でも触れた件である。私は相手からの文面にそっけなさを感じてへこむことがある。メンタルが弱っているときほど、「怖い」「泣きそう」「もうお家に帰りたい」という思考になってしまう。家にいながら家に帰りたいとはどういうことかというツッコミはさておき、これはもうどうしようもないと諦めている。
送る側には悪意がないケースがほとんどだし、恐らく大抵の場合忙しくて、返信を手短に済ませているのだと思う。とはいえ、私の感じ方(感情)を制御するのも難しいので、誰も悪くない。
個人的には「前にも言いましたが」という言葉には申し訳なさから自己嫌悪に陥ってしまう。きちんとメモをして記録を残しているが、ときどき忘れて再び聞いてしまうときがあり、この言葉が返ってくるとビクッとしてしまう。
複数質問したのに最初の1つしか返答がない
私は複数の質問があるとき、一度にまとめて送るようにしている。自分としては「質問は複数回に分けるよりも、いっぺんに送った方が相手の時間を取らないし回答しやすいだろう」、という相手への配慮のつもりだが、それが裏目に出るのか最初の一つに対する返答しかもらえないことがある。
もう一度同じ質問をするのは気まずいけれど、返答がもらえないままだと困ってしまう。
過去の経験から学んだことは、なるべく短文を意識しても結論を先に書いても(「ご質問が2点あります」など)、1つしか返ってこないときは1つしか返ってこない、という事実だ。なので、これも諦めている。相手も忙しくてきちんと読めていないのかもしれない。どうしても必要な件ならば後で再度問い合わせるようにしている。
いつまで経っても返信が来ない
質問をしても、長い間返信が来ないこともある。やはり、相手が忙しいのだと思う。そうは思いつつも、返信がなければ業務は進んでいかない。
この件に関しては、上司に「連絡が来なければもう一度送ってください」と言われているので安心はしているが、それでも気を使うものである。なので、私の場合、緊急度によるが大体1日後くらいには再度問い合わせをするようにしている。
上司宛のメッセージを投稿したのが他の人も入っているグループチャットだった場合、代わりに誰かが先に回答してくれることもあるので、そういうときはすごく助かるしありがたく感じている。
テキストコミュニケーションで大切にしていること
文字からだと感情が伝わりづらいのは相手にとっても同じだと思う。そのため、私は自分がメッセージを送るときも、なるべく気配りをするように心掛けている。
チャットでは、リアクションや顔文字、記号、絵文字を使用している人もいるので様子を見つつ私も使用するときがある。流石に、注意を受けているときはしないが、「ありがとうございます。助かりました!」「〜ということでしょうか……(汗の絵文字)?」といったように基本的には相手を怖がらせないように意識している。
ちなみに、「〜くださいませ」、「ご自愛ください」などは、過去にこちらが受け取って丁寧だな、嬉しいなと感じた言葉なので私も使わせてもらっている。
また、「お疲れさまです」、「お忙しいところ恐れ入ります」といった挨拶は基本だが、冒頭に付けることで突然要件を伝えるよりも相手が警戒しにくいのではないか、と感じている。
文体がその人のすべてではない
そもそも、なぜ私はテキストコミュニケーションが怖いのか?気を使いすぎてしまうのか?と考えてみた。
あくまでも私の場合だが、「傷つきたくない」という気持ちが大きすぎるのだろう。また、「ここまで気を配っているのだから、自分もそうされたい」という気持ちがどこかにあるのかもしれない。
私が誰かに気を使ってもその人が私に気遣う義務はないこともわかってはいるが、期待の方が大きいため失望してしまうのだろう。だが、全員に好感を持たれる文章はないので、恐らく私もどこかで他人を不安にさせていると思う。だから、本当はおあいこのはずなのだ。
そもそも、文章だけで人となりの全てはわからない。
少し話は逸れるが、以前、私が宅配便の配達の仕事をしていたときに同じ職場に挨拶をしない人がいた。でも、その人が私の配達を手伝ってくれたり荷物が落ちてきそうなときに助けてくれたりして「本当は良い人なのだな」と気づいたことがある。
現場勤務で毎日のように顔を合わせていてもこういったことはたまにあるので、文章のやり取りだけでは相手の人となりまでわかりにくいのが普通だろう。
なかなか「気にしない」というマインドには持って行き難いが、たとえ文章から冷たさを感じ取ったとしても、「その人の人格や性格、全てを表しているわけではない」ということを忘れないようにしたい。