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発達障害の精神保健福祉士が語る就労移行支援事業所の選び方

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2024.3.12

私は発達障害、トゥレット症候群の当事者で精神障害者保健福祉手帳2級を保持しています。就労移行支援事業所を経由して、一般企業の障害者雇用枠に入社して、7年以上経ちました。この記事では発達障害の当事者であり精神保健福祉士でもある筆者が、実体験も踏まえて就労移行支援事業所の選び方について書いていきます。

執筆:時雨ミル m.shigure

私は発達障害、トゥレット症候群の当事者で精神障害者保健福祉手帳2級を保持しています。就労移行支援事業所を経由して、一般企業の障害者雇用枠に入社して、7年以上経ちました。

この記事では発達障害の当事者であり精神保健福祉士でもある筆者が、実体験も踏まえて就労移行支援事業所の選び方について書いていきます。

就労移行支援事業所を正しく選ぶ

就労移行支援事業所とは、「就労移行支援事業所」とは障害のある人が主に一般企業の障害者雇用にて就労することを目指し、職業訓練や求職活動の支援を受ける施設のことです。

厚生労働省の「令和元年社会福祉施設等調査の概要」によると就労移行支援事業所は日本全国に3000以上存在しています。そのそれぞれに個性があります。

例えば「発達障害のサポートを得意としている」とか「企業での実務実習ができる」であったり「プログラミングを教わることができる」なども存在します。

私の通っていた就労移行支援事業所では主に「ビジネスマナー」「事務スキル」「自己理解」の3つを学んでいました。

自分は就労移行支援事業所で何を学びたいのかを明確にしておくと、数多ある就労移行支援事業所の中から、自分に合った施設を見つけられるようになり、より良い就職への近道となると思います。

就労移行支援事業所を選ぶ基準

就労移行支援事業所を選ぶ基準は人それぞれですが、今回は私が選ぶ際に重視していたポイントをお伝えします。

私は、自分と同じ障害を持った人のサポート実績があるかどうかの確認をしました。やはり自分の持つ障害の知識や理解、サポート実績がある方が安心できます。

その次に自分のレベルがその就労移行支援事業所に適合しているかも事前に確認しました。カリキュラムの難易度は難しすぎるとついていくのが大変ですし、簡単すぎると物足りなさを感じるので、自分に合った難易度であることが大切だと思います。

ビジネスマナーや基本的なPCスキルについてはほとんどの就労移行支援事業所でカリキュラムに含まれています。主にその二点においての自分のレベルを鑑みて就労移行支援事業所選びをすることをおすすめしたいです。


体験に行ってみよう

多くの就労移行支援事業所では利用開始前に無料体験をすることができます。体験中に特に意識してみて欲しいことがあります。それは「この就労移行支援事業所に毎日通うことができるか」という点です。

「毎日休まず遅刻せず出勤できる」という能力は、障害者雇用の労働者を雇いたいと考えている企業に対して大きなアピールポイントになります。求職活動をする際に就労移行支援事業所に毎日通っているという経験は、面接官や人事担当者に安心感を与える実績となり得るのです。

つまり、就労移行支援事業所を選ぶ際にはスタッフや他の利用者の雰囲気、カリキュラムや立地条件なども含めて「毎日通うことができるか」を意識するとより選びやすくなってくると思います。

まとめ

就労移行支援事業所の選び方の基準について自分なりに書いてきました。昨今はインターネット上で多くの情報を拾うことができるようになった反面、その情報に偏りがあることも指摘されています。

就労移行支援事業所選びに限らず人生における大切な選択をするときは、複数の媒体から情報を集め、そして足を動かし、目で見て自分の感性で選択することが大切になると感じます。皆さんの選択にとってこの経験と記事が少しでも力になれたら幸いです。

トゥレット症候群を持ち、一般企業の障害者雇用枠にて労働しております。トゥレット症候群のこと、発達障害のこと、精神疾患のことなどを多くの人に知って欲しくて自分にできることを探し中。精神保健福祉士、保育士、ファイナンシャルプランナーでもあります。

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