うつと鼻炎とPMSのお話。
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2023.9.15
私が抱えてきたうつ症状(特に死にたい気持ちなど)は、ずっと双極性障害やPTSDなどからきている症状だとばかり思っていました。
ですが、治療の過程でそれだけではなかったことを知りました。
今回はその体験のお話をしたいと思います。
執筆:愛
***編集部より***
このコラムは、あくまでもライター個人の経験に基づくお話です。
精神障害の治療法は、個人や症状によって違います。専門の医師の指導の下、行うようにしてください。
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以前、精神科の受診の中で主治医からこんなお話がありました。
『鼻炎症状はうつとも関連があり、鼻炎でうつになってしまう人もいます。ある患者さんは鼻炎症状を治したらうつが治ったという方もいます。もし鼻炎が酷いなら一度ちゃんとお鼻の治療も考えていっても良いかもしれません』
というお話。
鼻炎がうつと関係するというお話は、その時初めて聞きました。
私自身、鼻中隔湾曲症があり、年中ずっと鼻が詰まっているような状態で、炎症がひどくなると鼻血もよく出ます。
ですが、そのお話を聞いた時は半信半疑…。
その後、副鼻腔炎の疑いで耳鼻科に行った時、やはり鼻中隔湾曲症の状態が酷く、手術が必要なほどだと教えていただきました。
そこで初めて、日々のQOL向上と、うつが良くなるかもしれないことに期待をして、手術を受けることを決意しました。
しかし、すぐコロナが始まったのと、末っ子がまだまだ手が掛かることもあって、手術の延期を繰り返しました。
その間に、PMSの治療も始めることにしました。
元々、生理痛や眠気、イライラ、吐き気などが重く、数日起き上がれない状態になってしまうくらい症状が重く、以前も一度、治療を考えて婦人科を受診したのですが、体質的にお薬がダメだと言われ、結局ずっとPMSと戦ってきました。
でも、精神科の主治医にもう一度婦人科の受診を勧められ、お医者様を変えて婦人科を受診したところ、
『大丈夫!飲めるよ!』
と言われ、あっけらかんとしてしまいました(笑)
体質的なこともどうやら大丈夫だったようです。
そして始まったPMS治療薬。
私は双極性障害の波が多いタイプで、更に毎月必ず半月以上は、『死にたい』という気持ちが強くなり、その死にたい気持ちもずっと双極性障害などのせいにしてきたのですが…
PMSの治療を始めたら、毎月決まってくる『死にたい』思いがピタッと治り、ほとんど無くなってしまったことに、本当に天地がひっくり返るほど驚きました。
まさかそれがPMSの症状だとは思いもしていなかったので、ホルモンの影響がこんなに大きいものなのだとその時身をもって知りました。
もちろん、双極性障害やPTSDなどの治療もしっかり続けてきたので、そちらのうつ症状も改善されてきていたからこそ、残っていた『死にたい』気持ちがPMSの症状だったのだということがとても分かりやすく、個人的にスっと腑に落ちることとなりました。
ずっとPMS治療薬には漠然とした抵抗感がありましたが、こんなことならもっと早く治療しておけば良かったと後悔しました。
本当に比べ物にならないほど楽になり、一体あの死にたくてどうしようもなかった地獄のような日々はなんだったのか…と思うほどです。
そして、この経験があるからこそ、鼻の症状も良くすることが私の病気をもっと良くすることにつながるのではという期待がとてもとても大きくなりました。
なので、今年こそ!手術をします!!
PMSのように変化を感じられたら嬉しいなぁ…。
ですが、ここでひとつ問題があります。
手術を受けるには一度PMSの治療薬をお休みしなければなりません…。
またあの死にたい思いが戻ってくるかもしれないと思うと、とても怖くて仕方がありません。
でも、耳鼻科の先生が、
『鼻の治療でうつが良くなるかもしれないことを前向きに考えて頑張りましょう!』
と、明るく仰ってくれたので、少し気持ちが楽になりました。
私は絶対に病気を治したいという気持ちがあります。
双極性障害は一生お薬が必要だというお話も聞いたりしますが、私自身は薬が必要のない私になることが目標なのと、PTSDや他の病気もできるかぎり良くしていきたいので、そのためにも手術も頑張ってこようと思っています。
精神科の主治医が、様々な視点から私の病気や生活が良くなることを考えてくださったおかげで、私も新たな道が見えてくるようになりました。
今回、症状ひとつをとっても、もしかしたら別の原因ということもあるのかもしれないということを身を持って体験したので、何かに決めつけたりせず、自分の症状を自分自身も丁寧に見て、回復の道を模索していきたいと思います。
まずは、無事に手術が受けられることを願って、体調管理を頑張ります!!