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【ストレスコントロール】疲れを溜めない方法

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2023.10.24

1年半ほど前に突然、高熱と皮疹が続き、指定難病の成人スティル病(成人スチル病)と診断されました。今回は、私の病気に関わってくることが多い、日常のストレスコントロール方法について考えていきたいと思います。

執筆:もーこ

こんにちは、もーこと申します。

都内でWeb制作会社を経営しております。1年半ほど前に突然、高熱と皮疹が続き、指定難病の成人スティル病(成人スチル病)と診断されました。

病気が判明するまでの経緯はこちら

今回は、私の病気に関わってくることが多い、日常のストレスコントロール方法について考えていきたいと思います。


成人スティル病は、発病の原因がわかっておらず、再燃(落ち着いていてもまた症状が再発すること)が多い病気です。

薬の副作用で免疫力が低下するため、風邪などの感染症にかかりやすくなってしまうこともあります。その感染がきっかけとなり、再燃につながることもあります。担当医からは何がきっかけで再燃するかわからないので「疲れないように」や「疲れを溜めないように」過ごしてくださいと言われています。

治療が始まってからは「疲れないようにするにはどうしたら良いか」をずっと意識するようになりました。

そもそも、疲れるのはどういう時なのかを考えると、何らかのストレスがかかった時だと考えています。

仕事や日常生活での問題や悩み、または暑い寒いなどの「心や体に影響を及ぼすもの」がストレスとして考えられ、それらへの反応で体が疲れてしまう。

つまり「疲れないようにすることは、ストレスを軽減して溜めないようにする」ことだと思います。大きく捉えると、ストレスを軽減して溜めないようにすれば、結果的に再燃せず、安定した毎日を過ごせるのではないかと考えています。

とは言っても、日々の日常の中でストレスは都度かかるもので、ゼロにはできないもの。減らしていくことも簡単ではありませんが、ここ1年半以上の期間をかけてできることを少しずつ実践していきました。ここからは私がストレスを減らすために実際にやったことを紹介させていただきます。

移動による疲れを減らす

ストレスには身体的なストレスとメンタル的なストレスの大きく2つがあると考えています。

まず考えたのは、身体的なストレスを減らす方法です。というのも退院後に驚くほど身体が疲れやすくなっていたからです。

薬の副作用や1ヶ月ほどの入院生活による体力低下もあったかもしれませんが、階段を上る、歩くといった日常の動作だけでもすぐに疲れるようになっていました。

近所のコンビニに買い物に行ったものの、帰りの体力がなくなって車で迎えにきてもらったり、人と並んで歩く時に速度が出せず、立ち止まって待ってもらったりということもよくありました。病気になる前はそれほど意識していなかったのですが、「移動するだけでもこんなに疲れるものなのか」と気づかされました。

そして、移動の疲れは仕事復帰するにあたっても大きな壁になりました。通勤が難しくなってしまったからです。

会社メンバーには病気のこと(通勤が難しい事情も含めて)を話し、復帰後はしばらくリモート勤務にさせてもらいました。仕事柄、パソコンがあれば自宅でも仕事ができること、コロナ禍で自粛の流れがあったことですんなりリモートに入れたのは正直ありがたかったです。

3ヶ月ほどのリモート期間を経て、薬が減り、体力が回復してからは徐々に通勤を始めていきましたが、今までと同じ通勤方法ではなく、できるだけ疲れない方法を選びました。

具体的には下記を取り入れていきました。

  • 階段ではなくエスカレーターを利用する
  • タクシーや新幹線を利用して移動時間を短くする

意識したのは「いかにして体力を温存させるか」です。通勤で疲れてしまって、オフィスに着く頃に体力が残っていなければ仕事ができません。仕事でのパフォーマンスを保つために、通勤での疲れをできるだけ無くしたいと考えました。

また、自分の体力を過信せずに歩けると思う距離でもタクシーを利用するなど、移動手段に迷った時は体が楽になる方法を選びました。

病気になる以前は「健康のために一駅歩こう、お金の節約にもなる」と思っていましたが、それは体の状態が万全だからできることなのだと気づきました。

「もう少し頑張ろう」や「節約しよう」というマインドは良いことだと思いますが、体が疲れている時は必ずしも健康につながるとは限らないのです。

自分の体の状態を考えながら、利用できるサービスを使う。今は身体が楽になることにお金をかけていこうと考えるようになりました。

その結果、やるべき仕事に集中できるならそれが一番良いと思うからです。

現在も疲れない通勤方法は継続していて、通勤の頻度も週に2、3回にしています。それ以上通勤日を増やすと疲れて、仕事のパフォーマンスに影響が出てしまうからです。


自分の状態を客観的に見る

もうひとつがメンタル的なストレスです。体の疲れとは違い、知らない間に蓄積しているのがメンタルの疲れだと思っています。特に仕事では人と触れ合うことが多い分、この類のストレスを感じている方も多いのではないでしょうか。

私自身も職場に行く日は、打ち合わせなどで一日中会話をして終わることも多く、人と会ったり、話したりする時の緊張感で疲れることが多いです。

そのような日は頭がフル回転した状態でなかなか寝付けなくなります。仕事モードの状態から抜けられていないような感覚です。その状態が続いてしまうとメンタルの疲れが溜まってくることもわかってきました。

メンタルの疲れは思った以上に気づきにくいので、まずは気づくことが大事だと思っています。自分自身がどんな時に疲れやすいのかを振り返ってみても良いかもしれません。

私の場合になりますが、自分の立場を意識しながら話すとプレッシャーを感じてストレスになることが多いです。具体的には、「社長として意見を言わなければ」や「皆の前で上手く喋らなくては」と思ってしまうと、かなりメンタルが疲れてしまうのです。

メンタルの疲れを蓄積させないためには、自分がストレスに感じやすいことは何か、ストレスになりそうなシチュエーションはどんな時かを知っておくことが必要だと思います。

知ることができれば「今日は打ち合わせが多かったのでいつもよりストレスがかかったかもしれない」「明日は人と会うことが多いので予定を詰めすぎずに注意しよう」など、自分の状態に気づきやすくなるからです。

メンタル的なストレスに対しては、次の2つを意識しています。

  • 自分の状態を客観的に見られるように意識する
  • 「ちょっとしんどいな」という自分からのサインを見逃さないこと


日常でやれることを少しずつ探す

この一年半ほどで、「病気と付き合っていくことはストレスとも上手く付き合っていくことだ」と思うようになりました。

実際、病気であること自体がストレスになっていると思うこともあり「これをやることで体に負荷がかかるのではないか、今の状態よりも悪くならないようにしたい」などと何かをする時に不安な気持ちになったり、ブレーキがかかってしまうこともあります。

ただ、ストレスは誰しもあるもので、病気があるなしに関わらず現代ではストレスとの付き合い方を考える機会が増えていると感じます。ストレスも体の反応のひとつであり、自分自身から発せられるサインなのだと感じています。

まずは、ストレスに気づくことから。気づいた時にどうすればよいかを考えていけばよいことだと思います。

そして、ストレスは無くなることはありません。無くそうとは考えずに「日常で楽になる方法を少しずつ探していくこと」が、ストレスコントロールにつながるのだと感じています。

Text by
もーこ twitter note

1982年生まれ。Webデザイン会社を経営。2021年、手足の発疹と39度の高熱が数週間続き、指定難病である成人スティル病と診断される。その後ステロイド服用による治療をしながら仕事復帰。
病気になったことで、ハンデがあっても働くことの選択肢を増やしたい。病気とつき合いながらも自由な働き方を選んでいきたいと強く想い活動を開始する。

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