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酷暑、夏でも長袖を着るSLE患者の過ごし方。

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2023.9.6

今年の夏は、一段と暑さが強いように感じますね。9月に入っても、まだまだ暑い日が続いています。

ニュースを見ていても、暑さの影響で北海道で桜が開花してしまったり、北海道に住む知人に聞いた話によると35度越えの日が続いているなど、明らかに例年とは違うことが伺えます。

この異常な暑さは、夏でも長袖を着なくてはいけないSLE患者にとってはかなり辛い時期です。

今回は、今年の暑さの原因や、SLE患者としての夏の過ごし方についてまとめます。

執筆:xu

今年はどうして暑い?

今年の夏を酷暑にしている原因として、以下の4つが考えられています。

● エルニーニョ現象現象
● 太陽のゆらぎ
● 大規模な火山噴火
● 地球温暖化

地球温暖化に関しては言わずもがな……といった感じではありますが、それ以外は今年特有のものである感じがしますね。

まず、近年よく聞く気がする「エルニーニョ現象」です。

エルニーニョ現象は、熱帯太平洋の海面温度が上昇すると共に、世界中の気温が例年より暖かくなる現象のことを指します。

最近だと、弱めのエルニーニョ現象が2019年から2020年のあたりで発生していたようです。

今年は3年ぶりにエルニーニョ現象が発生していることから例年に比べて暖かい年になっており、その影響で夏の暑さが例年よりも強く感じられる、というわけですね。


次に、太陽のゆらぎです。

太陽のゆらぎとはなんぞや?という感じですが、太陽には表面に放出エネルギーが存在しますよね。

その放出エネルギーは周期ごとにその活動が変動しているのですが、ちょうど今年はその活動が活発になる時期と重なってしまったわけです……。

しかし今は活動の最大ピーク時ではありませんし、通常時であれば地球の気温上昇の影響は0.05度程度とされているのですが、エルニーニョ現象と重なることで相乗効果となり、気温上昇に繋がっています。運が悪いですね……。


そして、大規模な火山噴火。2022年にフンガ・トンガ=フンガ・ハアパイ火山が噴火しました。

この噴火は21世紀最大の火山噴火と言われており、膨大な水蒸気が発生したことにより温室効果ガスとなって地表の温度が上昇している、というわけです。

これらの原因が合わさって、今年の猛烈な暑さは引き起こされている、と予想されています。


参照元:Gigazine(https://gigazine.net/news/20230826-phenomena-driving-2023-extreme-heat-weather/

夏の辛いところ

さて、今年の暑さのメカニズムがわかったところで、SLEと線維筋痛症の患者が感じる夏の辛いところについてお話します。


ー 暑がりなのに長袖を着なくてはいけない

とても個人的なことではありますが、わたしはとても暑がりです。

暑がりにも関わらず、SLE患者は日光を避ける必要があることから、夏でも長袖を着なくてはいけません。

暑がりなのに長袖を着なくてはいけないのは、とても修行のようで苦行です……。


ー 冷房も苦手+冷えで痛みが増す

そして、めんどくさいことに暑がりの癖に冷房が苦手です。

特に、商業施設や公共交通機関は冷房が強いことが多々あります。冷えは痛みを引き起こしたり、腹痛の原因になったりするため、体調管理が難しいことも夏の辛いところです。

線維筋痛症の患者は、このような些細な温度変化でも体調を崩す=痛みを引き起こすことがあるため、なかなかに辛いなと感じています。


ー 台風で体調ダウン……

また、夏に発生する台風が体調を大幅に悪くさせます。(※体調変化には個人差があります)

今年は本当に台風が多いですよね……トリプル台風が発生したとか……。
台風の前後は大気や気圧が不安定になるからか、とても体調が悪くなります。

身体のだるさやめまい、起き上がることが難しいぐらい本当に体調が悪くなります。

ただでさえ普通の雨の日の前や後は体調が悪くなるのに、爆発的な低気圧がやってくるとなるとそりゃ身体も起こせなくなるよな、といったところです……。

SLE・線維筋痛症患者の夏の過ごし方

さて、ネガティブな感想はこれぐらいにして、上記でお話した辛いことに対する対処法をお話します。


ー 暑がりなのに長袖を着なくてはいけない→できるだけ薄手の服を着る!

暑がりなのに長袖を着なくてはいけないのは苦痛ではありますが、夏でも薄手のブラウスやワンピースは売られているので、それを買うようにしています。

最近ではキャミソールやタンクトップと合わせて、シャツを着崩すスタイルが流行っているため、取り入れやすいスタイルですね。

夏の服はとても困りますが、春先は結構ねらい目なので目を光らせてお洋服を探すようにしています。

あとは、服とはちょっと関係ないかもしれませんが、できるだけ暑い時間帯に出歩かないようにするのがポイントです。

夜だとお店が少し空いているので、ちょこっとメリットだったりします。

バスや電車は、運賃をケチらずできるだけ歩かなくて済むように乗り継ぐなど、お金はかかりますが太陽の下に出ない工夫を凝らすと少しは快適に過ごせます。


ー 冷房も苦手+冷えで痛みが増す→できるだけ身体を暖めるようにする!

暑がりなのに身体を暖めるのも苦行ではありますが、大切なことです。

水分補給のためにたくさん冷たいものを飲んでしまいがちですが、冷たい飲み物ではなくできるだけ常温に戻した飲み物を摂ることで、内臓の冷えや疲れを防ぐことに繋がります。

また、スープや味噌汁など、できるだけ暖かい食べ物を摂るのもいいですね。

あとは、湯船にしっかり入って身体を温めることや、ヨガなど身体を動かすことで暖めるのも効果的です。

また、先ほどお話した薄手の長袖を着ることでも、冷房からの冷えを防ぐこともできますね。

線維筋痛症やSLEの痛みは、冷えで誘発されることがあるため、注意が必要です。

熱中症にならない程度に、冷やしすぎには注意しましょう。


ー 台風で体調ダウン……→スケジュール管理をして身体を休める!

人間が低気圧に抗うことは無理なので、台風が来るとわかったらスケジュール管理をし、仕事の調整ができるようにしておきます。

つまり、体調が悪くなることを前提に、お休みできるよう調整しておくということです。

体調管理は難病患者にとって難しい点ではありますが、台風はあらかじめ来ることがわかっています。

そのため、万が一体調が悪くなっても、お休みできるよう仕事を調整しておくと良いのかな、と思います。(わたしはフリーランスなので融通が効くため、このようにしています……!)

そもそも、ひきこもりなので自律神経が乱れがちなのですが、ストレスを程よく解消して規則正しい生活を送ることで体調不良も多少は防げるのではないかな、とも考えています。

まとめ

ここまで、今年の暑さの原因や、難病患者が夏で辛いこと、そしてその対処法についてまとめました。


今年の夏は本当に暑いので、無理のないようにお過ごしください。

朝晩はだいぶ涼しくなってきましたし、もう夏の終わりも目前です。

ですが、まだまだ暑い日が続きますので、お話したことをぜひ参考にしていただければと思います。


わたしの夏のライフハックが、みなさまのお役に立てれば幸いです。

Text by
xu twitter note homepage

1998年生まれ。17歳の時に全身性エリテマトーデスを発症、22歳の時に線維筋痛症を併発した。高校卒業後は広告代理店でライターとして勤務し、その後フリーのライターとして独立。
趣味はゲームをすること。noteではコラム未満の病気の話やエッセイなどを執筆している。

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