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就労移行支援事業所ってどんなところ?

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2023.9.4

こんにちは。あかいあおいです。
暑い日が続きますが、皆様いかがお過ごしでしょうか。

私ごとではありますが、このたびオープン就労の会社に内定をいただき、6月から働いております。

転職にあたり半年間ほど就労移行支援事業所に通っていたので、今回は就労移行支援事業所の良かった点と悪かった点を書いていこうと思います。

執筆:あかい あおい

【就労移行支援】という言葉すら知らなかった半年前

私が就労移行支援と出会ったのは、退職してすぐの話。障がい者雇用での就職を考えて転職活動を始めたものの、障がい者雇用独自の面接対策がわからず、転職アドバイザーのような存在を探している時でした。

就労移行支援事業所という名前をネットで見かけ、どのような場所か気になったので、さっそく最寄りの事業所を探して体験に参加。何度か参加するなかで、"学校のように毎日通い、就労に必要なスキルを学びながら就職を目指す場所"ということがわかりました。

前述のとおり転職アドバイザーのような存在を探していたので、ここであれば色々と相談できるだろうと思い、入所を決めた次第です。

朝は朝礼からスタート!

私が契約した事業所は、平日は10時から15時半、土曜日は10時から12時半まで開所(日曜休み・祝日は開所)。通所日数は決まっておらず、上限を超えない限り、その人の就活状況や体調によって日数を変えられる仕組みになってました。

ちなみに上限は月の日数から8日を引いた数に設定されており、例えば30日しかない月であれば、22日が通所上限といった感じです。私は土日休みの会社への就業を考えていたので、毎週月曜日から金曜日を通所日に設定し、土日を休みにしてました。

支援員さんの人数は6名。利用者の人数が20人程度でした。利用者の年齢層は幅広く、下は18歳から上は50代くらいの方がいらっしゃいました。私はちょうど真ん中くらいの年齢だったので、歳下歳上どちらと話す機会も多く、貴重な時間を過ごせたと感じてます。

ここからは1日の流れをお話ししますね。

朝は朝礼からスタート。これもプログラムの1つで、日直が進行を努めます。朝礼ではその日のプログラムが読み上げたり、ラジオ体操をしたりします。日直は毎月1人1回担当するイメージで、誰がいつ担当なのかは前月末に発表されます。

朝礼が終わるとプログラム開始。プログラムは1コマ50分(5限のみ30分)で、間に10分休憩を挟みます。なので平日の場合はこんな感じです。

10:00-10:10 朝礼
10:10-11:00 1限目
11:10-12:00 2限目
お昼休憩
13:00-13:50 3限目
14:00-14:50 4限目
15:00-15:30 5限目
15:30-16:00掃除

プログラムの一例はこんな感じ

  • 就活の際に必要な知識を身につける「ビジネスマナー講座」
  • 決められたテーマについて話し合う「グループワーク」
  • 実務を想定して電話対応などを行う「オフィスワークシミュレーション」
  • PCの実務を想定してアンケート入力などを行う「PCトレーニング」
  • 自分のスキルアップのための時間として使う「個別課題」

などなど。
これらのトレーニングを行いながら、就活に向けて準備を進めてました。

気になったこと…10分以上起動しないパソコン

カリキュラムは充実しており、利用者も良い方ばかりだったのですが、なかには気になることもありました。そのうちの1つがパソコンの動きが極端に悪いことです。

事業所にはパソコンがあり、実務を想定したトレーニングや、応募企業を探したり、書類を作成したりするのに使用してました。

そんな色々な用途で使用するパソコンの動きが極端に遅いんです。
というのもまともに操作できる状態になるのに10分以上かかります。

さらに10分以上経ってまともに操作できないことも多く、このような場合は他のパソコンと交換します。ですが交換したら電源を入れ直して再度10分待って、それもダメなら…といった感じで、交換する度に10分以上待ち時間が発生。最大で45分くらいかかったこともありました。

※待ち時間に他のことができればいいのですが、基本的にトレーニング以外のことは禁止されているので、何もすることがないまま時間を過ごすしかなく、その辺りにもモヤモヤ…

そしてまともに操作できる状態になってからの動きも遅いんです。1文字入力すると反映されるのに数秒かかりますし、処理速度が遅いので、ある程度のスピードで打つとフリーズしちゃいます。

こんな風に動きが遅いのはもちろん、パソコンが10分経っても起動せず交換するケースも毎日誰かしらがなってました。

もちろん福祉施設であること・贅沢を言うべきではないことは重々承知の上です。ですがパソコンの訓練をしているのに、これでは元も子もないなぁと思い、書かせていただきました。

例えば「データ入力」や「アンケート入力」では、タイムを測定します。当然その結果を指標にして、今後の目標を設定したり、改善点を見つけたりするわけですが、これだけパソコンの動きが遅いと正確な数字は出ません。

かくいう私もパソコン初心者で、「パソコンのスキルアップを目指せる」と言われたのがきっかけで入所した節があったのですごく残念でした。

もちろん職員さんにも相談しましたが、「本部に問い合わせてるが、なかなか対応してくれない」とのことでした。今後この事業所に少しでも良いパソコンが入ることを願うばかりです。

良かったこと…自分と似た境遇の人と出会えた!

事業所に通って1番良かったのは、似たような人達と出会えたことです。訓練中はもちろん、10分休憩などのちょっとした時間でも、「こういうの苦手なんですよね」「それわかります!」「理解されたの初めてかもしれないです!」など、些細な困りごとの共通点が多く、独りで闘っているわけじゃない安心感を得られました。

「グループディスカッション」では、年齢・性別・特性の全てが違う方々が一堂に会して話し合うなかで、自分とは違った意見を目の当たりにして、「こんな価値観もあるんだ」という発見に繋がりました。

もちろん価値観の気付きって誰と関わってもあると思うんですが、似たような特性を持っているからこその気付きとか、苦しさを知ってる者同士だからこその配慮とかがあったと思います。

上手く言葉にするのが難しいのですが、事業所で出会った方々の物腰の柔らかさは、これまで出会った人のどれとも違って、すごく温かい気持ち気持ちになれました。そして同じような言葉を他の利用者さんからかけてもらうことも多く、"私も誰かに感謝されている"という自己肯定感の支えにもなりました。

就職・転職を目指している方はもちろん、一緒に闘う仲間を探している方は、ぜひ最寄りの事業所に足を運んでみてください。

色々と思い出しながら描いていたら長くなってしまいました。今回も読んでいただきありがとうございます。

次回は「現在勤めている会社について」執筆予定です。
暑い日が続きますので皆様ご自愛くださいませ。

1995年生まれ。発達障がい・学習障がい・社会不安障がい・うつ・睡眠障がい持ち。出版社とか編集プロダクションとかでライターをやってました。前職在職中に障がいが発覚。大人になってから障がいがわかった系です。現在はオープン就労。趣味は詩を書くこと。夜な夜な生きづらさや葛藤を綴ってます。

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